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県道12号線上を走行する私たちの車は午前10時過ぎ南相馬市に入った。南相馬市も飯舘村から入ってまもない西部地域は山間部で森林地域である。 飯舘村・南相馬市の境界線 撮影:青山貞一 下は南相馬市全図である。私たちは県道12号線で飯舘村から南相馬市に入り、そのまま市役所がある原町区の浜通りに向かう。 地図から分かるように、南相馬市の西側(左側)は深い森林に覆われ、地形も複雑で起伏があるが、国道6号が南北に走る浜通り地区は、起伏もほとんど無く平坦な農地が広がっている。 3.11の大地震と津波は、その起伏もほとんど無く平坦な農地が広がる浜通り地区を襲い、広大な農地が水没することになり、500名を超す人命が無くなっている。 南相馬市全図 撮影:青山貞一 撮影:青山貞一 下の文部科学省と米エネルギー省による土壌放射能汚染地図を見れば分かるように、南相馬市の場合、西側とりわけ南西方面には黄色やオレンジ色の高濃度地域がある。私たちが現在いる地点は飯舘村から南相馬市に入ったばかりのオレンジ色に近い地点であり、放射線量は高いはずだ。 出典:文部科学省及び米国エネルギー省 そこで県道12号線で飯舘村から南相馬市に入ってすぐの谷間の森林地域で放射線測定を行った。 飯舘村から南相馬に入ったところで放射線測定 撮影:青山貞一 案の定、この地点での地上高1mの放射線量は2.62μシーベルト/時、地表5cmは7.04μシーベルト/時と高かった。 下に飯舘村から南相馬市に入った後、常磐自動車道建設現場近くまでの間に3カ所で放射線を計測した結果を以下に示す。 これら20kmの警戒区域と30km圏の間に含まれる南相馬市の南西地域で飯舘村同様に放射線量は高い。 表 南相馬市の放射線固定測定結果(2011.6.19午前) 単位:μSv/h
私たちは県道12号線をさらに東に進む。途中、建設中の常磐自動車道のカルバートをくぐり、南相馬市の市街地に入る。この当たりの放射線量は3.11μシーベルト/時とまだまだ高い。 下の地図は、6月18日から20日、実際に車で走行したリートと地点をGPSデータを元に表示したものである。 図 福島放射線現地調査ルート図 出典:環境総合研究所 ●南相馬市 南相馬市とは(公式ホームページ) 南相馬市の位置図
◆市役所到着 南相馬市の櫻井勝延市長には、あらかじめ東京から午後1時にアポイントメントを取っていた。 だが、午前8時に二本松を出発したこともあり、川俣町、飯舘村各で放射線測定を行ったものの、午前11時前に南相馬市役所に到着した。 今日は日曜日であるが、南相馬市役所は全開しており、あらゆる行政サービスを行っており、市民が多数来庁していた。 南相馬市役所の正面玄関 撮影:青山貞一 私たちは南相馬市役所前でも放射線を測定する。(写真の測定地点の横にあるのは御影石だったため線量率が高かった。その後、場所を移動して測定した。) 南相馬市役所前で放射線測定 撮影:青山貞一 結果は以下に示すように、飯舘村、南相馬市西側で非常に高かった放射線量は、1/4以下に低下した。 表 南相馬市の放射線現地調査結果(2011.6.19午前) 単位:μシーベルト/時
これは文部科学省と米国エネルギー省の汚染地図からも明らかである。黄から一気に水色に変わっている。 出典:文部科学省及び米国エネルギー省 つづく |