東南アジア最後の秘境 ミャンマー 構想からヤンゴン到着まで 青山貞一 Teiichi Aoyama 池田こみち Komichi Ikeda 掲載月日:2016年8月4日 独立系メディア E−wave Tokyo 無断転載禁 |
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(1) 構想からヤンゴン到着 (2) ミャンマー基礎情報@ (3) ミャンマー基礎情報A (4) ヤンゴン一周鉄道に乗る (5) ヤンゴンの巨大下町で夕食 ◆はじめに 2014年以降、私たちの世界ツアーはアジアを中心に、今まであまり行っていない中央アジア、東南アジアの国々にでかけています。2016年の5月下旬から6月上旬、東南アジアの最後の秘境、ミャンマーに現地調査で行ってきました。 ミャンマーは軍事政権が長かったため、ASEANなど東南アジア諸国では、かなり長い間、国が閉ざされていました。しかし、2015年暮れ、NLDが国政選挙で大勝したこともあり、他の東南アジア諸国並みに国が開かれるようになってきたのです。 ミャンマーはタイ、カンボジアなどと同様、敬虔な仏教国であり、軍事政権下でほとんど破壊されなかった多くの仏教遺跡、とりわけ、北西部にあるバガン(Bangan)には、4000(その昔は15万以上あったという説もあります)を超す仏塔(パゴダ)や寺院があります。 たまたまNHKスペシャルで下の写真にあるアジア巨大遺跡 黄金の仏塔 祈りの都 〜ミャンマー バガン遺跡という番組をみたこともあり、ぜひ、何とかしてミャンマーに行こうということになったのです。 出典:NHKスペシャル アジア巨大遺跡 黄金の仏塔 祈りの都 〜ミャンマー バガン遺跡より ◆構想から計画へ 下の写真は今回のミャンマー現地視察の行程を示したものです。 成田からマレーシアのクアラルンプールでトランジットした後、クアラルンプールからヤンゴンまで飛びます。ヤンゴンで3泊した後、ミャンマーの国内便でミャンマー第二の都市、マンダレーまで約1時間ちょっと飛びます。 マンダレーで3泊した後、OK社のミニバスでバガンまで5時間かけてゆきます。バガンでやはり3泊した後、国内線でヤンゴンまで戻り、クアラルンプール経由で成田に帰るという計画です。 出典:青山貞一、池田こみち、ミャンマー現地視察計画書(全67頁) 出典:青山貞一、池田こみち、ミャンマー現地視察計画書(11頁) 具体的には、上記の計画書にあるように2016年5月30日〜6月10日に、ミャンマーのヤンゴン、マンダレー、インワ、バガンを現地視察することになります。 最初はインドのインパール近くまでとか、ミャンマー・タイ・ラオスの三角地点までなど、いろいろ構想が膨らみましたが、調べたらミャンマーの場合、いわゆる普通のレンタカーが使えないことが分かりました。その結果、今回の予備調査では、ミャンマーの主要都市であるヤンゴン(Yangon)とマンダレー(Mandalay)、それにビルマ王朝が400年続いた古都のインワ(Inwa)、さらに当初からの希望となっているバガン(Bagan)のせいぜい4地域とすることにしたのです。なお、インワはマンダレーからの日帰り視察です。 それぞれの宿泊地については、ヤンゴンは中心市街地(下町)ではなく、緑が多い郊外、しかも主要訪問先に歩いて行けるところを選定しました。マンダレーでは旧王宮近く、かつインワという古都に行く際のピックアップバスの停留所にも歩いて行ける場所を選びました。 さらにバガンは、あえて考古学的保全地区となっているオールドバガンに選定しました。オールドバガンは、下図の城壁の内部で、5つほどのホテルしか立地が許可されていません。レストランも土産物屋もありません。結果として、これらの立地選定は所期の目的から見て望ましいものであったと思われます。 出典:青山貞一、池田こみち、ミャンマー現地視察計画書(2頁) さらに各訪問先の選定において、自分たちが選定している訪問先以外に、落としてはいけないスポットについては、いつものようにトリップアドバイザー調査結果を参考にして、以下の情報を用意しておきました。ただ、私達の場合はいつも、訪問数よりもじっくりと写真や動画を取りながら視察することが多いのです。 <ヤンゴン> 出典:青山貞一、池田こみち、ミャンマー現地視察計画書(25頁) 出典:青山貞一、池田こみち、ミャンマー現地視察計画書(26頁) <マンダレー> 出典:青山貞一、池田こみち、ミャンマー現地視察計画書(38頁) 出典:青山貞一、池田こみち、ミャンマー現地視察計画書(39頁) <バガン> 出典:青山貞一、池田こみち、ミャンマー現地視察計画書(45頁) 出典:青山貞一、池田こみち、ミャンマー現地視察計画書(46頁) 以下はミャンマー11日間、ヤンゴン、マンダレー、インワ、バガン費用概算です。
◆破格のマレーシア便で具体化 幸い、よく使うマレーシア航空便で往復しかも燃料サーチャージ付きで3万6千円というリーズナブルなチケットを入手することもできました。これがミャンマーに行く決め手となりました。クアラルンプールで長時間のトランジットがありますが、その手のトランジットで暇をつぶす術をもっているので問題ありません。 ミャンマー国内線のエアチケットは、あらかじめ額が決められており、国際線のようにリーズナブルなチケットが入手できませんでした。ヤンゴン→マンダレー、バガン→ヤンゴンともに日本円で1万3000円程度となっています。 2016年5月30日夜に成田を発ち、マレーシアのクアラルンプール空港でトランジットし、その後、同じくマレーシア航空の飛行機でヤンゴンに向かい、5月31日のお昼にヤンゴン空港に着きました。直行便ではないのと、トランジット時間が長かったので、実に15時間かかりましたが、ヤンゴン空港に到着です。 下はマレーシアのクアラルンプール空港の内部です。 撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900 2016-5-31 ◆ヤンゴン到着 クアラルンプールからミャンマーのヤンゴンまでは2時間ちょっとです。ヤンゴン空港から予約していたホテルまでは、16kmほどで比較的近いです。 リムジンや空港バスがないことはないのですが、タクシーが安くて安全と聞いていたので、空港で自分たちの荷物を受け取ったあと、空港内でダウンタウンまでのタクシー・カウンターを探しました。 ところが、なかなかそのタクシー・カウンターが見つからず、うろうりしていると、次々に白タクの運ちゃんが寄ってきます。それをかき分けながら、再度、到着出口まで戻ると、何の看板もないのですが、係の人が合図するので行くと、そこがタクシーカウンターとなっていました。タクシー料金は、8000K(チャット)、日本円で約800円です。この額なら妥当あらかじめ調査しておいた額なので、領収書をもらい8000Kを支払いました。 なぜ、タクシー料金にこだわるかといえば、東京からホテルを予約した時に空港送迎ありとかいてあったので、マレーシア航空便の到着時刻を連絡し送迎してほしいと言ったら、なんと有料、しかも米ドルで25ドル(約3000円)というので、日常的な物価が日本の1/5以下のミャンマーでそれはないだろうと、インターネットで調べたら、空港のタクシーカウンターで頼めば、8000K(チャット)=約800円とあったからです。 ホテルの言ってきた24ドル(約3000円)は、あまりにも暴利であると知ったので、到着後、カウンターを探したところ、8000K(チャット)=約800円であることが分かり、一安心したというわけです。ミャンマーのタクシーは、まったくメーターがなく、あくまで運転手との交渉により値段が決まることを知っていたのですが、空港からホテルは、上記のカウンターがありそこで一律8000Kとあったので、事なきを得たわけです。 下の写真はタクシー内から撮影したヤンゴンのまちです。ヤンゴンは400万人以上が住む大都市ですが、ご覧のように緑が多く、空港からホテルまでの道路もよく整備されていました。タクシーの自動車はじめミャンマーを走る車は圧倒的にトヨタの車、それも中古車が多いのです。 撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900 2016-5-31 ホテルはダウンタウンから2−3km離れた緑の豊かな閑静な場所にありました。周辺には大使館や国立病院などがあり、ヤンゴン市内を3時間で一周する鉄道の駅も歩いて数分のところにあります。 ところで、ヤンゴン市内はこの時期、雨季とのことですが、曇っていても結構、気温は30℃を超えており、蒸し暑いです。 撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900 2016-5-31 下はホテルの窓から見たヤンゴンの街です。見てわかるように緑が多いのです。 撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900 2016-5-31 ホテルに到着したのは午後1時過ぎでしたが、荷物を部屋に置き、あらかじめ予定していたヤンゴン市内を環状で走る鉄道に乗ることにしました。 つづく |