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一人当たりGDPと雇用の伸び率で見た
世界300都市経済圏ランク

(G7諸国:米、英、仏、独、伊、加、日)

青山貞一
Teiichi Aoyama
池田こみち Komichi Ikeda
掲載月日2018年7月28日  
独立系メディア E-wave Tokyo  無断転載禁

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<世界300都市経済圏ランクメニュー>
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 1−300 1−50 51−100 101−150 151−200 201−250 251−300
<世界300都市経済圏ランクマップ> 総合・一人当たりGDP・雇用 

G7
オリジナル出典:米国ブルッキングス研究所

 ここではいわゆるG7諸国、すなわち米、英、仏、独、伊、加、日の大都市圏(各3都市圏)について、調査結果(総合、2000年〜2014年)を見てみます。

 想定されるのは、G7諸国の経済は行き着くところまで来た、いわば成熟経済社会であり停滞社会であって、中国、東南アジアなどのような高い順位は望めないということです。公表は最後の部分にあります。

 G7諸国の大都市圏、都市圏の顕著な特徴は、 2008年9月のいわゆるリーマンショックの影響を受けていることで、以降、激しい雇用の落ち込みがあり、一人当たりGDPも落ち込みとなり、なかなかその影響を克服しきれていないことにあります。

 これはグローバル化された経済下にある欧米日本の大都市圏、都市圏が共通に持つ弊害でもあります。多くの都市ではリーマンショックの影響を回復するのに長い年月をようしているだけでなく、それをきっかけに停滞社会となっている都市圏も多くあります。とくに米国のデトロイト都市圏は300都市圏中300位となっています。これはリーマンショックだけでなく、同地の主要産業である自動車工業が日本、ドイツなどからの自動車輸入とあわせ壊滅的な影響を受けていることにあり、トランプ大統領誕生のひとつの要因となっています。

米国デトロイト都市圏(300位/300)


 これは日本の都市圏にあっても類似しており、たとえば札幌都市圏では、以下のように雇用が壊滅様態を続けていることが分かります。そしてこれが東京ぢ都市圏への人口流入の遠因となっています。

日本札幌都市圏(289位/300)


 そのなかでカナダの諸都市圏は、いずれも最上位グループないし第二位グループにあり、雇用を大幅に改善していますが、一人当たりGDP(ppp)は依然として停滞したままとなっています。
 

出典ブルッキングス研究所(米国)https://www.brookings.edu/research/global-metro-monitor/


◆G7諸国の大都市圏(各3都市圏)

米国
 
 米国は以下の地図にあるように、青色系と、赤色系が半々と混在していることです。青色系は南部と太平洋岸にあり、一方、赤色系はニューイングランドなど東部、シカゴなどにあり2極化していることが分かります。規模としては、ニューヨークが群を抜いており、その次は、ヒューストンなど多岐にわたっています。


出典ブルッキングス研究所(米国)

米国
 
 米国は以下の地図にあるように、青色系と、赤色系が半々と混在していることです。青色系は南部と太平洋岸にあり、一方、赤色系はニューイングランドなど東部、シカゴなどにあり2極化していることが分かります。規模としては、ニューヨークが群を抜いており、その次は、ヒューストンなど多岐にわたっています。


出典ブルッキングス研究所(米国)


米国 オースティン都市圏(111位/300)



米国 ヒューストン大都市圏(118位/300)



米国 ベーカースフィールド都市圏(132位/300)



米国 ポートランド都市圏(137位/300)



米国 ソルトレイクシティー都市圏(138位/300)



米国 ローリー都市圏(139位/300)



米国 バトンルージュ都市圏(141位/300)



米国 サンアントニオ都市圏(118位/300)



米国 リバーサイド都市圏(150位/150)



米国 エルパソ都市圏(153位/300)



米国 オクラホマシテイー大都市圏(156位/300)



米国 ダーハム都市圏(160位/300)



米国 ナッシュビル都市圏(162位/300)



米国 デスモンズア都市圏(163位/300)



米国 ラスベガス都市圏(164位/300)



米国 マジソン都市圏(165位/300)



米国 ワシントンDC大都市圏(167位/300) 青山・池田



米国 ダラス大都市圏(168位/300)


 
米国・リトルロック都市圏(169位/300)



米国 オーランド市圏(170位/300)..青山、池田



米国 ホノルル大都市圏(171位/300)..青山、池田



米国 ボルティモア都市圏(179位/300)



米国 サンディエゴ大都市圏(181位/300)..青山



米国 フェニックス都市圏(183位/300)



米国 シアトル大都市圏(188位/300)..青山、池田



米国 ノックスビル都市圏(193位/300)



米国 シャーロッテ都市圏(195位/300)



米国 インディアナポリス都市圏(198位/300)



米国 タルサ大都市圏(199位/300)




米国 アレンタウン市圏(200位/300)



米国 オマサ都市圏(205位/300)



米国 マイアミ大都市圏(206位/300).



米国 ニューヨーク大都市圏(207位/300)..青山、池田



米国 オックスナード大都市圏(222位/300).



米国 サクラメント都市圏(210位/300).青山、池田



米国 ロサンゼルス大都市圏(218位/300).青山、池田



米国 リッチモンド都市圏(219位/300)



米国 デンバー大都市圏(220位/300)..



米国 ロサンゼルス大都市圏(221位/300)..青山、池田



米国 ボストン大都市圏(224/300) 青山・池田



米国 コロンバス都市圏(226位/300)



米国 アルバニー都市圏(226位/300)



米国 フレスノ都市圏(230位/300)



米国 ツーソン都市圏(228位/300)



米国 ミネアポリス都市圏(235位/300) 青山、池田



米バージニアビーチ都市圏(236位/300)



米国 ジャクソンビル都市圏(237位/300)



米国 バッファロー都市圏(240位/300)



米国 スプリングフィールド都市圏(242位/300)



米国 ウースター都市圏(244位/300)



米国 コロンビア都市圏(245位/300)



米国 ハリスバーグ都市圏(247位/300)



米国 シンシナティ都市圏(248位/300)



米国 カンサスシティー都市圏(251位/300)



米国 ブリーンビル都市圏(253位/300)



米国 プロヴィデンス都市圏(254位/300)



米国 アクロン都市圏(255位/300)



米国 カンサスシティー都市圏(256位/300)



米国 フィラデルフィア大都市圏(257位/300)



米国 アトランタ都市圏(258位/300)



米国 ハートフォード都市圏(259位/300)



米国 ルイスビル都市圏(262位/300).



米国 サンフランシスコ大都市圏(265位/300)..青山、池田



米国 アルバカーキー都市圏(268位/300)



米国 ニューヘブン都市圏(269位/300)..



米国 サンホセ大都市圏(271位/300)..青山、池田



米国 セントルイス都市圏(274位/300)



米国 ミルウォーキー都市圏(275位/300)



米国 シカゴ都市圏(277位/300)



米国 ロチェスター都市圏(279位/300)



米国 シラキュース都市圏(279位/300)



米国 ブリッジポート都市圏(289位/300)



米国  メンフィス都市圏都市圏(284位/300)



米国 グランドラピッド都市圏(285位/300)



米国 クリーブランド都市圏(291位/300)



米国 ニューオリンズ都市圏(296位/300)



米国 グリーンズボロ都市圏(294位/300)




米国 ニューオリンズ都市圏(296位/300)



米国 デイトン都市圏(299位/300)



米国 デトロイト都市圏(300位/300)


英国

 英国は思いのほか全都市圏とも青色系となっています。規模としてはロンドンが圧倒的に大きなことが分かります。北部のスコットランドは規模は小さいものの、グラスゴー、エジンバラともに成長率は高くなっています。


出典ブルッキングス研究所(米国)

英国

英国(スコットランド) エジンバラ大都市圏144位/300)..青山、池田



英国 ロンドン大都市圏(149位/300)..池田



英国 ブリストル大都市圏172位/300)



英国 ニューキャッスル大都市圏(173位/300)..青山、池田



英国 シェフィールド都市圏(177位/300)



英国 リバプール都市圏(178位/300)



英国 マンチェスター大都市圏(187位/300)



英国 ノッティンガム都市圏(190位/300)



英国 ポーツマス・サザンプトン大都市圏191位/300)



英国(スコットランド) グラスゴー大都市圏203位/300)..
青山、池田



英国 カーディフ-ニューポート都市圏(214位/300)



英国 リース・ブラッドフォード都市圏(214位/300)



英国バーミンガム大都市圏(250位/300)



フランス

 フランスは日本同様、中央集権をとっており、パリへの一極集中が見て取れます。伸び率はいずれも赤色グループで停滞か下降です。


出典ブルッキングス研究所(米国)

フランス・ナント都市圏(158位/300).


フランス・ボルドー都市圏(174位/300)..池田


フランス・マルセーユ都市圏(180位/300)..池田


フランス・ニース都市圏(196位/300)..池田


フランス・リヨン都市圏(204位/300)


フランス・リール大都市圏(229位/300)


フランス・パリ大都市圏(232位/300)..池田


フランス・ストラスブ-ルグ都市圏(252位/300)..池田



ドイツ

 ドイツは、フランス沿いにある諸都市がいずれも伸び率中位となっており、欧州にあっては、英国同様、伸び率が高いと言えます。またベルリンやミュンヘンは青色となっており、伸び率が中位にあります。


出典ブルッキングス研究所(米国)


ドイツ ニュルンベルク=フュルト大都市圏(166位/300)



ドイツ ミュンヘン大都市圏(175位/300)



ドイツ ブラウンシュタイク-ヴォルフスブルグ大都市圏(176位/300)



ドイツ ベルリン大都市圏(184位/300)..青山、池田



ドイツ ハノーバー都市圏 (185位/300)



ドイツ ハンブルグ大都市圏(186位/300)



ドイツ カールスルーエ都市圏(192位/300)



ドイツ ビーレフェルト-デトモルト都市圏(202位/300)



ドイツ ライプツィッヒ−ハレ都市圏(209位/300)



ドイツ シュツットガルト大都市圏(215位/300)



ドイツ ケルン・デュッツセルドルフ大都市圏(217位/300)



ドイツ ブレーメン都市圏(223位/300)



ドイツ フランクフルト・アムマイン大都市圏(225位/300)



ドイツ ザールブリュッケン都市圏(241位/300)



イタリア

 イタリアは、いずれも都市圏も伸び率が非常に低く、とくに南部のナポリは最も低くなっています。規模では商業都市、ミラノ都市圏が群を抜いています。


出典ブルッキングス研究所(米国)


イタリア ローマ大都市圏(197位/300)..
青山、池田



イタリア ミラノ大都市圏(239位/300)..
青山、池田


イタリア ヴェニス・パドヴァ大都市圏(261位/300)..
青山、池田


イタリア ツーリン都市圏(282位/300)



イタリア  ツーリン都市圏(282位/300)



イタリア ナポリ大都市圏(295位/300)..
青山、池田



カナダ

 カナダの大都市圏はいずれも米国との国境沿いにあり東側の太平洋に近い都市圏の伸び率が高く、アメリカ東部に近い都市の伸び率は中位か低く、成熟社会化しています。


出典ブルッキングス研究所(米国)


カナダ エドモントン大都市圏(83位/300)



カナダ カルガリー大都市圏(90位/300)..青山、池田



カナダ ケベックシティ度試験(103位/300)青山、池田



カナダ バンクーバー大都市圏(122位/300)..青山、池田



カナダ トロント都市圏(133位/300)..青山、池田



カナダ オタワ都市圏(140位/300)



カナ_ ウィニペッグ都市圏(151位/300)



日本

 日本は極度な中央集権を反映し東京への一極集中となっており、伸びリズはいずれも非常に引きくなっています。日本第二の経済圏、大阪・神戸都市圏であっても規模は東京にははるかに及んでいません。その他、名古屋圏、福岡県が他の都市より伸び率が高くなっています。


出典ブルッキングス研究所(米国)


日本 東京大都市圏(総合212位/300) 



日本 北九州・福岡大都市圏(246位/300)



日本 鹿児島都市圏(260位/260)



日本 名古屋都市圏(264位/300)



日本 熊本都市圏(267位/300)



日本 浜松都市圏都市圏(272位/300)



日本 静岡都市圏(273位/300)



日本 岡山都市圏(276位/300)



日本 大阪神戸大都市圏(281位/300)



日本 広島都市圏(288位/300)



日本 札幌都市圏(289位/300)



日本新潟都市圏(290位/300)



日本 仙台都市圏(293位/300)



 以上、G7諸国大都市圏の順位を見てきましたが、おおよそ以下のことが言えます。

 G7諸国では、米国、カナダの上位グループ、英国、ドイツ、フランスの中位グループ、そしてイタリア、日本の下位グループに分かれていることが分かりました。

 特に、日本は東京以外が最下位グループとなっており、成熟というよりは伸び率の停滞、下降が著しいことが分かりました。これは言い換えれば、日本は極度な東京への一極集中で、地方都市がすべて停滞、疲弊していると言えます。

 一方、G7でも米国とカナダは、上位グループから中位グループまで分布しており、欧州、日本グループに比べ依然として伸び率が増えている都市があります。

<G7諸国大都市圏の分布>

   1位から 60位  該当なし
  61位から120位 
米国、カナダ
 121位から180位 
米国、英国、カナダ、フランス、ドイツ
 181位から240位 
米国、英国、フランス、ドイツ、イタリア、日本
 241位から300位 
米国、英国、イタリア、日本

 G7諸国は、米国、カナダの一部の都市圏を除き、他の都市圏はすべて停滞か、伸び率が低下しています。別の言葉で称すれば、成熟段階に達しているといえます。

つづく


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