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八重山諸島短訪

@東京から石垣島へ

青山貞一 Teiichi Aoyama
東京都市大学環境情報学部教授

30 March 2009 無断転載禁
初出:独立系メディア「今日のコラム」

青山貞一:八重山諸島探訪 
@東京から石垣島へ F白浜港から奥西表の船浮へ
Aすべてがゆったり竹富島 G船浮に残る悲惨な戦争の爪痕
B世界有数のサンゴ、石垣島の白保 Hイリオモテヤマネコと奥西表の自然
C新石垣空港の工事現場 I奥西表・内離島近くの干潟
D石垣島の自然と景勝地 J再び竹富島へ:シーサーたち
E石垣島から西表島へ K現地視察経費概要

■2009年3月25日 

 2009年3月25日から28日、沖縄県の八重山諸島にでかけた。

 でかけた主な目的は私が15年も前から継続的に調査している石垣島に立地される空港(新石垣空港)の環境影響調査である。

 八重山諸島は下図にあるように沖縄本島から南西に数100kmの距離にある島々を意味する。八重山諸島は石垣島を中心に西表島(いりおもて)、竹富島、小浜島、黒島など多くの島々からなる。


南西諸島における八重山諸島の位置。すぐ隣は台湾である

 下の地図は八重山諸島に含まれる島々である。

 石垣島、西表島、竹富島、小浜島、黒島、波照間島、鳩間島、新城島、由布島など、たくさんの離島がある。

 八重山諸島の島々は、石垣島を拠点港(ハブ)として高速船で相互に結ばれている。たとえば石垣島から西表島に行くには高速艇で約40分、石垣島と竹富島はわずか10分で簡単に往復できる。高速艇は一日単位でかなりの頻度でている。石垣島から各島へは日帰りはもちろんのこと、数時間の旅行も可能である。


八重山諸島に含まれる島々。

八重山諸島

 南西諸島西部の島嶼群。先島諸島の一部を成す。


 「八重山」(やえやま、やいま)の名称は石垣島・竹富島・小浜島・黒島・新城島・西表島・鳩間島・波照間島の有人8島を遠方から眺めると八重に連なって見えるとの伝承より名付けられたとされる。現在はこの8島に加えて西表島に隣接する由布島と、これら8島から離れて単独で自治体を形成する与那国島も八重山に含まれている。

 行政区分では沖縄県石垣市、八重山郡竹富町及び与那国町の1市2町に属する。北に尖閣諸島、東に宮古列島がある。1962年に風土病であったマラリアが撲滅された。


 筆者は沖縄本島には研究室の大学院生が沖縄県関連の研究をしていたり、キャンプシュワブの環境調査、名護の最終処分場調査、嘉手納基地の騒音調査などで、今まで10回以上行っている。しかし、八重山諸島に行くのは初めてだ。


那覇空港
撮影:青山貞一 Nikon Cool Pix S10 2009.3.25

 3月25日午前11時45分、ANA便で羽田空港を出発した。那覇空港には遅れて午後2時45分に到着した。

 遅れて到着した結果、ほとんど待ち合わせ時間がなく、那覇空港をやはりANA便で午後3時25分に出発、石垣空港に午後4時25分に到着した。

 今回は那覇乗り継ぎ便を使ったが、羽田→石垣島の直行便もある。




飛行機から見た石垣空港周辺の海。珊瑚環礁がよく見える
撮影:青山貞一 Nikon Cool Pix S10 2009.3.25


石垣空港の管制塔
撮影:青山貞一 Nikon Cool Pix S10 2009.3.25


石垣空港
撮影:青山貞一 Nikon Cool Pix S10 2009.3.25

 石垣空港のターミナルビルは信じられないほどボロい(笑い)。羽田空港の国際線ロビー同様、狭くてまるで収容所である。

 ターミナルビルをでると、小さなロータリーがある。そこがタクシー乗り場となっている。その近くに石垣バスターミナル行きの路線バスが停まっているので早速乗る。

 バスターミナルまでの乗車賃は200円。他にも女性が10人くらいが乗ってきた。運転手は3日間で1000円の切符もあると押し売りするが、皆、200円の切符を買っている。バスは途中、日航ホテルなどに寄りながら石垣バスターミナルに到着、この間の時間は約25分である。

 問題はここからホテルまでのどうやって行くかだ。というのも持ってきた地図はいずれもポンチ絵的なもので、道路名もなくよく分からない。まずは腹ごしらえと、ターミナル近くのラーメン屋に入る。石垣の塩とアーサー、それに黒豚のチャーシューを使ったラーメンだ。これがなかなか美味。ただ800円はちょっと高いかも。

 ラーメンを食べ終えて外に出るが、やはりホテルへの行き方が分からない。ただ25日はいい天気、夕日が出ている。これで西の方角が分かり、石垣港の方角も分かったので、それを頼りにポンチ絵の地図にあるホテルの方に荷物を引きずってあるく。

 途中、「イーストチャイナシー」という石垣島では結構知られているホテルの前を通る。その先に私が宿泊する安ホテルが見えてきた。この辺は臨港地域で工業地域のような雰囲気。何か殺伐としている。まぁしかたない。チェックインする。ホテルの窓からは石垣港がよく見える。


i石垣市街のポンチ地図

 すでに夕食はしているが、一通り石垣市街を見るために町に繰り出す。重要なのは「
石垣港離島ターミナル」の位置の確認だ。というのも、滞在中に予定している石垣島以外の西表島、竹富島などはすべてこの離島ターミナルが拠点となっているからだ。


石垣島離島ターミナルの外観
撮影:青山貞一 Nikon Cool Pix S10 2009.3.25


石垣島離島ターミナルの内部
撮影:青山貞一 Nikon Cool Pix S10 2009.3.25

 バスターミナルと離島ターミナルは目と鼻の先の位置にあった。


離島ターミナルビルに入っている観光会社

 ちなみに離島ターミナルからは、西表島(約40分)、竹富島(約10分)、NHKのちゅらさんで有名となった小浜島(約25分)、黒島、波照島など多くの島々に行く高速船がでている。

 ホテルから離島ターミナルまでは5−6分であることも分かった。各島に行くための高速艇の時間、欠航の有無はじめ関連するパンフレットを集める。さすがにパンフレットには分かりやすい地図が沢山あった。


石垣島離島ターミナルの桟橋
撮影:青山貞一 Nikon Cool Pix S10 2009.3.25

 今回は、初日に滞在するホテルと2日目以降のホテルが違うので、2日目以降のホテルの場所を確認する。2日目からのホテルも離島ターミナルから歩いて7分程度であることが分かり一安心。

 明日26日の予定は、午前7時30分に食事をとり、チェックアウト後、ターミナルに行き荷物をロッカーに入れた上で、石垣島の隣にある竹富島に行き午前中3時間視察後、石垣島に戻り、午後1時から知人らの案内で新石垣空港予定地や白保など以前から視察したかった場所を視察する。


宿泊先ホテルの窓から見た石垣市内
撮影:青山貞一 Nikon Cool Pix S10 2009.3.25

 何しろ石垣島から竹富島は高速艇でわずか10分なので、午前中だけで一通り視察が可能だ。竹富島へは多くの会社が高速艇を10−30分毎に出している。


つづく