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青森県

原発・核燃料サイクル・風力発電等

現地視察(速報1)

2014年5月16日〜19日

 青山貞一  池田こみち  鷹取敦  斎藤真実
環境総合研究所(東京都目黒区)

掲載日:2014年5月21日
独立系メディア E-wave Tokyo
無断転載禁


速報1(17日)   速報2(18日)   速報3(19日)

文責・青山貞一

 2014年5月16日〜19日にかけ、環境総合研究所(東京都目黒区)の青山貞一、池田こみち、鷹取敦、斎藤真実の4名(以下の顔写真参照)は、青森県下北半島を中心に、津軽半島を含め3泊4日(実質3日間)の現地視察を敢行した。合計の走行距離は約800kmである。

 原発(東通、大間)、核燃料サイクル施設(六カ所村)、各地の風力発電施設、また幕末、戊辰戦争で政府軍に負け青森県下北地方に移った斗南藩(会津藩)の史跡、全国的に著名な霊場の恐山(むつ市)、さらに津軽半島では高野岬、龍飛崎(外ヶ浜町)、サクラで有名な弘前城(弘前市)、五所川原にある太宰治記念館(斜陽館)などを現地視察した。

青山貞一 池田こみち 鷹取敦 斎藤真実

 主な現地調査の目的は、Jパワー大間原発建設工事現場、東電東通原発建設現場それに六カ所村の日本原燃使用済核廃棄物サイクル処理、それに各所の風力発電施設の視察であるが、他の歴史、文化、自然などについても可能な範囲で視察した。

 今回の青森現地調査は、幸い天候に恵まれ初期の目的を果たすことが出来た。今後順次、関連報告、ブログなどを公開して行く予定である。 

 なお、現地視察に関しては三沢市の山田清彦氏に大変お世話になりました.感謝の意を表したい。

◆2014年5月17日 晴れのち曇り、夕方から小雨


黄線が現地視察ルート  起点:青森市 終点:むつ市


青森県内市町村地図 出典:マピオン

 以下は、訪問日別の現地視察地一覧である。

★:原発・核燃料サイクル関連施設
☆:風力発電関連施設
□:歴史・自然・地形
△:公共施設・公共事業
○:文化・文学

5月16日JAL最終便で青森空港着後、ホテルに

◆2014年5月17日
☆ 野辺地風力発電
□ 野辺地斗南藩関連史跡
○ 横浜町菜の花祭
  横浜町道の駅
☆ 横浜町風力発電
□ むつ市斗南史跡の数々(4箇所)
  (上陸の地、円通寺、徳玄寺、旧会津藩士の墓など)
☆ 岩屋エコパワー等風力発電(25基)
★ むつ科学技術館 
★ 中間貯蔵施設(RFS)日本原子力研究開発機構
☆ 風間浦風力発電
○ 大間崎
★ Jパワー大間原発建設工事現場
★ あさこはうす
☆ 佐井村風力発電
○ 佐井林道走破
□ 矢立温泉泊


17〜18日視察地域の原発及びその関連施設


風力発電ファーム立地図


◆横浜町

◆池田こみち:横浜町は風力と菜種とホタテの町

 青森県横浜町は斧の形をした下北半島の手で握る部分に位置している。横浜町では、ちょうどこの時期(5月17日〜5月18日)、町内に咲く菜の花の祭り、「菜の花祭」が開催される。私達が横浜町を通過したのは5月17日だったこともあり、「菜の花祭」の行事を見ることが出来た。

 横浜町には、大型風力発電ファームがある。風車を背景に菜の花を写真を撮ろうと意気込んだ。さらに横浜町の道の駅では、大きなホタテを3つ串刺しにし焼いたおやつを売っていた。何と、ひと串250円、皆で食べた。しかもこのホタテは天然物である。


青森県横浜町
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17


青森県横浜町
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17


下北半島横浜町の菜の花畑(横浜町)
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17


横浜町にて 池田こみち、斎藤真実    
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17


菜の花畑の向こうに大型風力発電装置(横浜町)
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17


菜の花畑の向こうに大型風力発電装置(横浜町)
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17


◆むつ市 斗南藩史跡

◆青山貞一 :斗南藩の軌跡 @八重の桜から斗南藩へ
◆青山貞一 :斗南藩の軌跡 A斗南ヶ丘の夢
◆青山貞一 :斗南藩の軌跡 B旧斗南藩墳墓の地
◆青山貞一 :斗南藩の軌跡 C円通寺と徳玄

 むつ市は斧の形をした下北半島の斧の刃の部分に位置する。幕末から明治維新にかけ、戊辰戦争が起きたとき、会津藩(今の福島県)は朝敵として幕府に敵視され、薩長軍、東京鎮台などが会津に攻め込んだ。さすがの会津藩もこの闘いに破れた。明治政府は会津藩に猪苗代湖畔・磐梯山の裾野の小さな土地か下北半島の斗南と呼ばれる広大な土地のいずれかを選択するよう迫った。
 
 会津藩は最終的に青森県下北半島の地を選択し、以降、会津から陸、海経由で多くの会津武士、農民らが新天地に向かった。日本本土最北端のこの地は、荒れ果てた火山灰の土地と厳寒の地であった。会津から渡った人々は開墾に尽力しものの、精根尽き果て死んだひとも多い。また山川健次郎のように、その後米国に留学し東京大学の総長となったひともいた。

 斗南の中心は現在のむつ市だが、南は三沢市、八戸市の一部に至る広大な地域となっている。 今回訪問したのは、主にむつ市そして一部三沢市にある斗南藩の史跡地である。



斗南(会津)藩士の史跡図(むつ市)


斗南(会津)藩士の史跡図(むつ市)


斗南藩史跡地にて(むつ市)
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17


斗南藩史跡地にて(むつ市)
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17


斗南藩史跡地にて(むつ市)
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17


旧斗南藩墳墓の地にて(むつ市)
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17


斗南藩史跡地 円通寺(むつ市)
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17


斗南藩史跡地 徳玄寺(むつ市)
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17


斗南藩士が下北半島に上陸した地(むつ市海岸)  
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17


斗南藩士が下北半島に上陸した地(むつ市海岸)   
撮影:鷹取敦 Sony DSC-HX50V 2014-5-17

◆むつ科学技術館

◆鷹取 敦  :むつ科学技術館

 その昔、「原子力船むつ」が建造された。むつは、1968年11月27日に着工した、日本初の原子力船であり、1974年9月1日、青森県沖の太平洋上で行われた初の原子力航行試験中に放射線漏れを起こし、。事故後、母港である陸奥大湊港への帰港を反対されたために、16年に亘って日本の港を彷徨って改修を受け、4度の実験航海後、新設されたむつ市関根浜港へ回航され、原子炉部分は撤去された。この後、日本原子力研究所(現在の原子力研究開発機構)において改良型舶用炉MRX、深海探査艇用原子炉DRXの研究開発が行われている。
 
 むつ科学技術館は、「原子力船むつ」に関する総合情報センターであると同時に、原子炉などのジオラマ、レプリカが展示されており、原子炉に関する一大レンジ施設となっている。


むつ科学技術館にて      
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17


むつ科学技術館
撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400


むつ科学技術館にて      
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17


むつ科学技術館にて      
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17


RFS(リサイクル燃料貯蔵株式会社)前にて
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17


◆東通村 岩屋ウィンドファーム

 現在、青森県は日本有数の風力発電施設の立地県となっているが、その拠点の一つが下北半島北東部の岩屋ウィンドファームである。岩屋には以下のように、エコパワー社とユーラスエナジー社による大型風力発電ファームが立地されており、それぞれ売電事業を実施している。現地で確認したところ25ないし30機の風力発電装置と変電、送電施設があった。

1998年4月   エコ・パワー(株) 岩屋風力発電所 東通村
         400kW 2基  800kW NEG-Micon 売電事業
2001年11月  (株)ユーラスエナジー岩屋 岩屋ウィンドファーム 東通村
         1,300kW 25基 32,500kW BONUS 売電事業
2003年 2月  エコ・パワー(株) 岩屋ウィンドファーム 東通村
         1,500kW 18基 27,000 NEG-Micon 売電事業

  風力発電ファームを現地調査した帰り、突然、道路にでてきた野生の狐である。痩せこけており、ひとに餌をもらうためか、まったく逃げなかった。この写真は自動車(トヨタ、アクア)の車窓から撮影したものだ。これには皆、びっくり。


エコパワー 岩屋ウインドパークにて
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17


エコパワー 岩屋ウインドパークの送電システム
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17


岩屋の林道にいた本土狐 
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17


◆大間町

◆鷹取 敦  :大間崎と大間原発建設現場
 
 大間町を全国的に有名にしたのは、言うまでもなく一本釣りのマグロ漁である。大間町を含む下北半島は国定公園に指定されているが、本州最北端にある大間崎の南に旧電源開発、現在JパワーがMOX燃料を使った3機の原発を建設している。民主党政権時代、大間原発を例外的に大間原発の建設継続を承認したためである。大間岬はいつも強い風が吹いているようだが、5月17日午後、現地訪問時も大間崎は立っているのが困難なほどの強風が吹いていた。
 
 5月18日午後、下北半島突端の大間岬に到着し、その後、Jパワー(旧電源開発)が建設中の大間原発を視察した。現地視察で分かったのだが、大間原発が丸見えとなる敷地近くの小高い丘(標高22m)から見ると、大間原発の敷地面の標高は海水面からほんの少し高いだけであり、最低でも海水面(TP)から17m程度の堤防がないと、現状のままでは、3.11級の津波にはまったく対応できないのではないかと感じた。

 なお、大間原発現地視察では、原発施設から200mほどの位置にある「あさこはうす」にも外周道路から車で入った。外周道路から「あさこはうす」に入る幅3mほどの細い道路の入り口には、Jパワーの監視小屋があり私達を見ていたが、何ら呼び止められることはなかった。


下北半島大間崎       

撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17


大間原発位置図(大間町)


大間原発建設工事現場近くの「あさこはうす」へ
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17


あさこはうす
撮影:鷹取敦 Sony DSC-HX50V 2014-5-17


「あさこはうす」前にて      
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17


大間原発建設工事現場    
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17


大間原発建設現場(建屋)
撮影:鷹取敦 Sony DSC-HX50V 2014-5-17


大間原発建設工事現場   標高(TP)22mの丘から撮影 
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2014-5-17

つづく
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