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日独・脱原発自治体
首長交流会 参加記-補遺

(在日ドイツ大使館)
ドイツ原発の現状況
Minister, Eveline Lemke

青山貞一
Teiichi Aoyama
環境総合研究所顧問、東京都市大学名誉教授
Advisor, Environmental Research Institute, Tokyo
Prof. Tokyo City University

掲載月日:2013年7月15日
独立系メディア E-wave Tokyo
無断転載禁


(1)はじめに (2)ラインラント=プファルツ州とは (3)再生可能エネルギー戦略
(4)
大臣の同行者紹介 (5)エヴェリーン・レムケさん  速報  補遺 
 
 以下はドイツにある原子力発電所の現状況である。ラインラント=プファルツ州にある原子炉、ミュルハイム・ケアリッヒも含まれている。これについては、本文及び以下に示した。

以下はベルリン在住の知人からのコメントである。

 ラインラント・プファルツ州には原子炉1基(ミュルハイム・ケアリヒ)です。現在廃炉中ですが、この原発はドイツでもいわくつきの原子炉です。

 建設の初期段階で、タービン建屋の下に断層があることがわかって、設計の変更(タービン建屋の位置変更)が必要になったのですが、最初の工区に出 ていた建設許認可をそのままにして、二回目に出す建設許認可の申請で設計変更することで電力会社側と当時の州首相コール(後のドイツ首相)が内々 に取り決めていて、それが後になって問題になり、住民がしつこく提訴して何回も裁判が行われ、最終的に90年代に建設許認可無効が法的に確定しま した。

 実際には原子炉は全体で1年ほどしか稼働しておらず、2000年に脱原発を決めた時に廃炉が決定しています。

 廃炉は直接解体方式です。世界最大の廃炉現場、ドイツのグライフスヴァルト原発で取材していますが、そこにこのミュルハイム・ケアリヒ原発からきた弁などが除染されていま したね。

 小生の記憶違いでなければ、同州にはその原発の近くにドイツGNS社のキャスク製造工場もあります。

 なおドイツの場合、中間貯蔵は電力の責任で行い、監視は州管轄、最終処分だけが電力が貯めた引当金で国の管轄で行い、監視も国が行います。

 ※ ドイツの原子力発電所 Wikipedia



 なお、本稿の出典は、日本語、ドイツ語、英語のWikipediaである。

 
ラインラント=プファルツ州に1基あるミュルハイム・ケアリッヒ原子力発電所


ミュルハイム・ケアリッヒ原子力発電所の周辺 結構、住宅がある


工事中のミュルハイム・ケアリッヒ原子力発電所


ラインラント=プファルツ州に1基あるミュルハイム・ケアリッヒ原子力発電所の位置

ミュルハイム・ケアリッヒ原子力発電所の英文詳細
名前 号機 炉型 状況 運転開始 運転終了 冷却水の水源
ビブリス A PWR 一時停止 1974年8月25日 2011年3月18日 ヘッセン ライン川
ビブリス B PWR 一時停止 1976年4月6日 2011年 ヘッセン ライン川
ブロクドルフ PWR 運転中 1986年10月14日 (2021年) シュレースヴィヒ=ホルシュタイン エルベ川
ブルンスビュッテル BWR 運転停止(廃炉が決定) 1976年7月13日 2007年7月 シュレースヴィヒ=ホルシュタイン エルベ川
エムスランド PWR 運転中 1988年4月19日 (2022年) ニーダーザクセン エムス川
グラフェンラインフェルド PWR 運転中 1981年12月21日 (2014年) バイエルン マイン川
グライフスヴァルド 1 VVER440/230
ロシア型PWR
解体中 1973年12月17日 1990年12月18日 メクレンブルク=フォアポンメルン バルト海
グライフスヴァルド 2 VVER440/230
ロシア型PWR
解体中 1974年12月23日 1990年2月14日 メクレンブルク=フォアポンメルン バルト海
グライフスヴァルド 3 VVER440/230
ロシア型PWR
解体中 1977年10月24日 1990年2月28日 メクレンブルク=フォアポンメルン バルト海
グライフスヴァルド 4 VVER440/230
ロシア型PWR
解体中 1979年9月3日 1990年6月2日 メクレンブルク=フォアポンメルン バルト海
グライフスヴァルド 5 VVER440/213
ロシア型PWR
解体中 1989年4月24日 1989年11月24日 メクレンブルク=フォアポンメルン バルト海
グライフスヴァルド 6 VVER440/213
ロシア型PWR
解体中 建設は完了するが、
運転されず
- メクレンブルク=フォアポンメルン バルト海
グライフスヴァルド 7 VVER440/213
ロシア型PWR
解体中 建設を中断 - メクレンブルク=フォアポンメルン バルト海
グライフスヴァルド 8 VVER440/213ロシア型PWR 解体中 建設を中断 - メクレンブルク=フォアポンメルン バルト海
グローンデ PWR 運転中 1984年9月4日 (2021年12月31日) ニーダーザクセン ヴェーザー川
グロースヴァイツハイム 過熱蒸気BWR 廃炉 1969年10月14日 1971年4月20日 バイエルン マイン川
グンドレミンゲン A BWR 解体中 1966年12月1日 1977年01月13日
(事故)
バイエルン ドナウ川
グンドレミンゲン B BWR 運転中 1984年3月16日 (2017年) バイエルン ドナウ川
グンドレミンゲン C BWR 運転中 1984年11月2日 (2021年) バイエルン ドナウ川
THTR-300(ヴェストファレン火力発電所に併設)(en) 高温ガス炉(トリウム燃料) 運転停止 1985年11月16日 1988年4月29日 ノルトライン=ヴェストファーレン ダッテルン-ハム運河(ライン川)
イーザル 1 BWR 運転停止 1977年12月3日 2011年3月17日 バイエルン イーザル川
イーザル 2 PWR 運転中 1988年1月22日 (2022年) バイエルン イーザル川
AVRユーリッヒ 高温ガス炉 解体中 1967年12月17日 1988年12月31日 ノルトライン=ヴェストファーレン -
カール BWR 廃炉 1961年6月17日 1985年11月25日 バイエルン マイン川
カルカー 高速増殖炉 遊園地(ワンダーランド・カルカー)として施設を再利用 建設は完了するが、
運転されず
- ノルトライン=ヴェストファーレン -
カールスルーエ I/II 高速増殖炉 解体中 1978年4月9日 1991年8月23日 バーデン=ヴュルテンベルク -
カールスルーエ PWR 解体中 1966年9月3日 1984年5月3日 バーデン=ヴュルテンベルク ライン川
クリュンメル BWR 運転停止(廃炉が決定) 1983年9月28日 2009年07月04日
(緊急停止)
シュレースヴィヒ=ホルシュタイン エルベ川
リンゲン BWR 解体準備中(2013年に開始) 1968年7月1日 1979年5月1日 ニーダーザクセン エムス川
ミュルハイム・ケアリッヒ PWR 解体準備中(2013年に開始) 1986年3月14日 1988年9月9日 ラインラント=プファルツ ライン川
ネッカーヴェストハイム 1 PWR 運転停止(廃炉が決定) 1976年6月3日 2011年3月16日 バーデン=ヴュルテンベルク ネッカー川
ネッカーヴェストハイム 2 PWR 運転中 1989年3月1日 (2022年) バーデン=ヴュルテンベルク ネッカー川
ニーダーアイヒバッハ 重水炉 廃炉 1973年1月1日 1974年7月31日 バイエルン イーザル川
オブリックハイム PWR 解体中 1968年10月29日 2005年5月11日 バーデン=ヴュルテンベルク ネッカー川
フィリップスブルグ 1 BWR 運転停止(廃炉が決定) 1979年5月7日 2011年3月17日 バーデン=ヴュルテンベルク ライン川
フィリップスブルグ 2 PWR 運転中 1984年12月17日 (2021年) バーデン=ヴュルテンベルク ライン川
ラインスベルグ VVER210
ロシア型PWR
解体中 1966年5月6日 1990年6月1日 ブランデンブルク ネーミッツ湖(温排水はグローサー・シュテッヒリン湖へ)
シュターデ PWR 解体中 1972年1月29日 2003年11月14日 ニーダーザクセン エルベ川
ウンターヴェーザー PWR 運転停止(廃炉が決定) 1978年9月29日 2011年3月18日 ニーダーザクセン ヴェーザー川
ヴュルガッセン BWR 解体中 1971年12月18日 1994年8月26日 ノルトライン=ヴェストファーレン ヴェーザー川