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●2008年2月24日(日) 夕方 2年前、2006年3月、イタリアの北ミラノにあるセベソに現地調査を行った。 いうまでもなく、セベソは30年前(2006年当時)に農薬工場の大爆発による甚大なダイオキシン汚染が起きた場所だ。 その後、私はセベソ事故をあらゆる角度から徹底調査した。たまたま米国の研究者から買ったダイオキシン関連の著作のなかに、カナダのトロント大学の社会学の教授が興味深いコラムを書いていたのに偶然出会った。 それがきっかけとなりセベソのダイオキシン汚染分布に決定的な疑義を感じ、ある仮説を立てこの間、研究を行ってきた。 2008年2月19日〜2月27日、その研究成果をイタリアの環境研究者にぶつけ、議論するのが今回イタリアを訪問した主な目的であった。研究成果については別途報告したい。 私が在職する武蔵工業大学では、海外出張する場合、学長が最終的に決済するが、中村英夫学長とイタリアに行く前日、大学の近くのお好み焼き屋で懇談した際、青山先生がイタリアにゆくならと、帰り道でサンタ・ルチアやオーソレミオを大きな声で歌ってくれた(笑い)。 実は、せっかくイタリアに行くなら、ぜひともでかけてみたい場所があった。それはソレント半島とアマルフィ海岸だ。 ソレント(Sorrento)へはナポリからバスか電車で約1時間で行ける。 しかし、日本人でソレントまで足を伸ばすひとはほとんどいない。学長は私以上に、世界中、とくに欧州のあちこちを旅行されているが、ナポリ(Napoli)、ポンペイ(Ponpei)、サレルノ(Salerno)までは出かけているものの、ソレント半島には行っていないという。 私がソレントで宿泊したB&Bは、ソレントから電車でひとつナポリよりのサンタニェーロ(Sant'Angello)というナポリ湾に面した小さな閑静な住宅地だった。 そこからゆっくり歩いても30分あればソレントに行ける。そこを拠点にしてソレントだけでなく、ポジターノ、アマルフィなど、ソレント半島の南側の断崖絶壁にある諸都市に足を伸ばす予定だ。 到着後、毎日のようにソレントにでかけた。下はソレントの中心地であるタッソー広場である。 ソレント旧市街の中心にあるタッソー広場、 撮影:デジカメ Nikon CoolPix S10 現地では有名なタッソー広場の一角にチョコレートなどをつくり売っている大きなお菓子屋さんがあった。上の写真の左側に写っている大きな建物がお菓子屋さんである。 最初に出かけたとき、このお菓子屋でチョコレートを使って、なんとフェラーリのF1カーを作っていた! チョコレートを使ってフェラーリのF1をつくったパティシエら 撮影:デジカメ Nikon CoolPix S10 フェラーリといえば、世界中の自動車愛好家の垂涎の的の車だ。その原産地、イタリアでもそう簡単におめにかかれない。 そして帰国する前前日の日曜日の夕方、ソレント半島の突端にある保養地、カントーネにソレントからでかけた。 ネラーノの町 撮影:デジカメ Nikon CoolPix S10 ソレント駅の路線バス乗り場から、まず半島突端近くのネラーノ(Nerano)まで行き、そこから歩いて裏道を抜け30分ほど下り、カントーネ(Cantone)の海岸に出た。この辺の町はどこもかしこも断崖絶壁の黒い山(イタリア語でモンテ・ネグロ)の裾にある。 ソレント半島の突端にあるカントーネ海岸 撮影:デジカメ Nikon CoolPix S10 カントーネの町はイタリア語で、Marina del Cantone といい、まさに海辺にある。夏は海水浴場でにぎわうそうだが、なにしろ2月なので、さすがに泳いでいるひとはいない。とはいえ、ここは地中海でも温暖で穏やかな南のティレニア海に面している。なにしろ温暖で穏やかだ。犬の表情からもそれが分かる? カントーネでは犬も猫ものんびり寝ている 撮影:デジカメ Nikon CoolPix S10 カントーネ海岸で砂遊びする坊や 撮影:デジカメ Nikon CoolPix S10 ソレント半島の突端、カントーネ海岸は冬でも日中はポッカポカの陽気だ。何しろ日中は3時間に一本くらいしか路線バスはこない。いつの間にかバス停で寝てしまう始末だった。 バス停の後ろから突然、低周波振動が来るのでおきて振り返ると、そこに下の写真にあるフェラーリ599がいた。フェラーリ599モデルは日本では3000万円以上もするらしい。 フェラーリ599モデルと筆者 撮影:デジカメ Nikon CoolPix S10 やっと路線バスがカントーネに来たので、カントーネ、アガタ経由でソソレントのタッソ広場に戻ってきら、タッソー広場に人だかりが出来ている。近寄ってみると10台以上の赤いフェラーリが広場の一角を埋め尽くしているではないか! これにはびっくり。 チョコレートでフェラーリのF1を作っていたのも、この日のためのイベントであったのだ。 20台近くのフェラーリが一堂に会する様は壮観 撮影:デジカメ Nikon CoolPix S10 私自身、車には興味はないが、フェラーリは日本で買えば一台で2000〜3000万円もする世界の最高級スポーツカー、それが10台以上並んでいる様には圧倒された。 赤いフェラーリの隣で、筆者 撮影:デジカメ Nikon CoolPix S10 タッソー広場からソレント駅方面に向かい、サンタニェーロのB&Bに戻る途中、ソレントからナポリに向かう狭いメインストリートをさっそうと赤いフェラーリが帰って行った。窓からおねいさんが手を振っていた。 ソレントのタッソ広場からナポリ方面に帰る赤いフェラーリ 撮影:デジカメ Nikon CoolPix S10
つづく |