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   ウズベキスタン現地予備調査

ブハラでの食事

The Meal in Bukhara

青山貞一 Teiichi Aoyama 池田こみち Komichi Ikeda

掲載月日:2015年3月7日
独立系メディア E−wave Tokyo

無断転載禁
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バラ・ハウズ・モスク  ブハラの「私立学芸員」  ブハラでの食事
イスマール・サマニ廟  ブハラ郊外のバザール  チョル・ミナル
ラビ・ハウズ  ラビ・ハウズの周辺  キャラバンサライ跡


 ところでこの日の昼食ですが、私立学芸員君に案内され、バラハウズ・モスクのとなりにあるレストランに行きました。実は、この日の夜、そして翌日の夜もこのウズベキスタン料理の同じ店に行ったので、そのレストランで頂いた料理を紹介したいと思います。

 下の写真はバラハウズ・モスクのとなりにあるレストランの内部です。


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400  2015-2-25

 下はこのレストランのおおよその位置です。下の衛星画像では左にアルク城があり、上にバラハウズ・モスクがあります。


出典:グーグルマップ(衛星写真)

 下の写真は店の中です。

 外は戒厳令のように人っ子ひとりいませんが、レストランの内部では初日の昼はまだしも夜と次の日の夜は私達以外誰も客はいませんでした。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8  2015-2-25

 下の写真はスープとサラダがでてきたところのものですが、青山は初日の夜は歩き回って憔悴しています!


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400  2015-2-25

 以下は前日のお昼の食事を含めて紹介します。 

 まず最初は、サモサ(Somosa)です。お隣のタジキスタンから来たという話もありますが、ウズベキスタンの国民食と言えます。餃子のように小麦粉の皮で肉と野菜を包んで焼いたものです。

 小籠包のように熱い肉汁がでてきて、すごく美味しい料理です。昼、夜に食事として食べる以外に、おやつとしても食べているようです。


ブハラのアルク城前のレストランで食べたサモサ
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8  2015-2-25

 サマルカンドではタジキスタンから移民してきた家族の店でサモサを食べましたが、本当に美味です。3つも食べればお腹いっぱいとなります。

◆サモサ

 サモーサー 又はサモサ(英語:samosa)は、インド料理の軽食のひとつです。

 具材には、ジャガイモ、タマネギ、エンドウ豆、レンズ豆や、羊の挽き肉が加えられ、ゆでてつぶした具をクミンやコリアンダーシード、ターメリックなど各種の香辛料で味付けし、小麦粉と食塩と水で作った薄い皮で三角形(三角錐が多い)に包み、食用油でさっくりと揚げたものです。チャツネをつけたりスープをかけて食べることもあります。

 サモサの歴史、起源は中央アジアまたはペルシアだと考えられ、13-14世紀頃にインドに伝わり独自の味付けで人気料理の一つになっています。

出典:Wikipedia

 ブハラに限らずウズベキスタン人の主食は、ナンという名のパンです。下の写真の左側の丸いパンです。

 どのレストランに行っても、何を頼んでも必ずこのナンがついてきます。味や歯ごたえは間違いなくパンです。これは欧米のレストランに行くと、何はともあれパンが最初に出るのと同じです。

 写真には頼んだ牛肉のスープそれにサラダが写っています。サラダはニンジンやキュウリなどが主となっていました。スープは旨味があり結構濃厚で美味でした。ブハラにはいわゆるプロフもあるようです。


頼んだ牛肉のスープそれにサラダ
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8  2015-2-25

◆ナン

 ナン (non) もしくはパティール (patyr)と呼ばれるウズベキスタンの伝統的なパンは丸く平たい形をしています。中央は少し凹んで飾りがつけられており、縁は厚みのある形です。ナンは飾りのある部分を上にした状態で食卓に出され、ちぎってパン皿の上に重ねてから供されます。地域により種類の違うナンが作られており、おおまかな区分は以下のとおりです。

アビ・ナン(英:Obi Non) はウズベキスタンの主食です。アビ・ナンはギルガメシュ叙事詩においても言及されています。アビ・ナンはタンディールと呼ばれる特別な釜を使って焼きます。中世のブハラ出身の学者イブン・スィーナー (Ibn Sina)は、"レーズンや揚げた豆、チェルケスのクルミとアビ・ナンを一切れ朝に食べた者は長時間空腹を心配しなくても良い。"と述べています。

サマルカンドのナン - サマルカンドでは、ウズベキスタンの他の地域と違った方法でアビ・ナンを焼きます。サマルカンドでは、小さく厚みのあるアビ・ナンが作られており、シルマ・ナン (shirma non)が最も人気があります。

ブハラのナン - ゴマやニオイクロタネソウの種を表面に散らしてあり、香ばしい風味が特徴です。婚礼のパティール(サクサクしたアビ・ナン)- アンディジャンやカシュカダリヤ州では、古い伝統にもとづきクリームとバターを用いた香りの良いナンが仲人の出席する集まりで出されています。タシュケントのラチラ (Lochira) - 皿形のアビ・ナンで、牛乳やバター、砂糖などが入ったペイストリー生地を焼いたもの。ジリシュ・ナン (Jirish non)は小麦を混ぜたナンです。遊牧部族はその生活様式からタンディールは作らなかったようですが、動物の乳を入れたパン生地をカザン (大きな釜) で熱したバターで焼いたパンを作っていました。

出典:Wikipedia

 次はピラフです。初日の昼に頂きました。羊の肉は食べられないので、牛肉版としてもらいました。残念ながら写真を撮り忘れました。 

 下の写真はWikipediaからのものですが、食べたピラフと同じようなものです。

 これも信じられないほど美味しかったのです。日本の普通のピラフなんて足元にも及ばないほどでした。


ウズベキスタンのピラフ   出典:Wikipedia

◆ピラフ

 ピラフの語源となったピラヴはトルコでは一般的な料理であり、主に付合せとして食べられています。トルコではジャポニカ米、インディカ米、蒸した小麦を乾燥させて砕いたブルグールの3つがピラフに使われています。インド料理ではプラーオ 、イラン料理ではポロウ 、アフガニスタン料理ではピラウと呼ばれています。ギリシャ料理でも一般的な付合わせである。トルコからフランスに入ってフランス料理のピラフとなったと言われています。

 ピラフはトルコから中央アジアにも伝わり、現地に居住するウイグル人やキルギス人の間で「ポロ」(ウイグル語:polo、キルギス語:поло)の名で親しまれています。主に、羊肉、羊の脂、ニンジン、タマネギを具として用い、干しぶどうやヨーグルトをトッピングします。

 「ポロ」は中国語では「抓飯」(ジュワファン、zhu?fan、手づかみ飯)と呼ばれる。キルギスに住むドンガン人も「ジュワファン」(ドンガン語:жуафан)と呼んで食用としています。「チャーハン(炒飯、ch?ofan)」と発音が似ているが、両者に関連性はありません。

出典:Wikipedia

 初日の昼に私立学芸員が試しに食べて見たらと串刺しの牛肉を野菜の付け合わせで食べて見ました。

 この串刺し肉は、通常、羊の肉をタンドールという円筒形の粘土製の壷窯型オーブンで焼いたものですが、羊は食べれないというと、これも牛肉を焼いてくれるように頼みました。これまた美味です!

 写真はその串焼きです。一人2串ありますが、これとナンだけでお腹がいっぱいになります。それにしても2人前でこんなに沢山の串焼き肉がでてくるのにはおどろきです。


牛肉の串焼き
撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8  2015-2-25

◆タンドール

 タンドール(英:Tandoorタンドゥール)は北インドからアフガニスタンにかけての地域で使われる円筒形の粘土製の壷窯型オーブンです。炭または薪を窯の底で燃やして加熱し、通常は480℃近い高温を維持するために長時間火を付けっ放しにします。

 大きさは家庭用の小さなものからレストラン用の大きなものまで様々であり、世界中のインド料理店にも設置されています。

 インド料理・パキスタン料理・アフガニスタン料理では、カバーブやタンドーリーチキンといった肉料理やローティーやナーンといったパン類など多くの料理の調理に使われています。肉類は金属製の串に刺してから金属製の鉤を使って窯の内部に下ろして焼きます。

 パンを焼くときは平たくのばした生地を窯の内側に貼付けて焼き、焼き上がったら剥がして取り出します。

 「タンドーリー」(Tandoori)は形容詞形。語源を同じくする粘土製の窯はカフカース地方から中東にかけての広い地域で見られています。例えばアルメニアではカバーブやラヴァーシュというパンを焼くのに使うトニール(Tonir)として知られています。

出典:Wikipedia

 ウズベキスタンの家庭料理は、いずれも美味です。

 量が多いのです。

 しかもよほど高級ホテルのレストランでない限り、二人で上記の全部をお腹いっぱい食べても日本円で1000円にもならず、リーズナブルです。

 ちなみに、ウズベキスタン旅行最終日の夜、タシケントのホテルのなかにあったインド料理でカレーを頂きましたが、2人で5000円以上でした。いずれもビールなどのアルコールはなしです。


つづく