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   ウズベキスタン現地予備調査

ブハラ郊外のバザール

  Bazaar, suburbs of Bukhara

青山貞一 Teiichi Aoyama 池田こみち Komichi Ikeda

掲載月日:2015年3月7日
独立系メディア E−wave Tokyo

無断転載禁
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バラ・ハウズ・モスク  ブハラの「私立学芸員」  ブハラでの食事
イスマール・サマニ廟  ブハラ郊外のバザール  チョル・ミナル
ラビ・ハウズ  ラビ・ハウズの周辺  キャラバンサライ跡


 イスマール・サマニ廟を視察したあと、私達は私立学芸員の案内で、ブハラのバザールを見て回りました。

◆ブハラのバザール

 ブハラのバザールは、前年行ったモロッコのフェズやマラケシュ、それにこの後に行ったサマルカンドのバザールに比べると、整然としており、どちらかと言えば日本の大きなスーパーマーケットに近いものを感じました。一方、サマルカンドのバザールは、もの凄く活気があり、いわゆるバザールを感じました。

 下はブハラ郊外のバザールです。巨大な施設のなかにありました。夕方より前だったこともあり、あまり賑わっていません。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8  2015-2-25

 ここではキャベツなど野菜を売っていました。


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400  2015-2-25

 下の写真は肉を扱っている店です。ウズベキスタンでは、宗教の関係からブタ、ポークは食べず、レストランでもありませんでした。店には羊、牛、チキンなどが売られていました。もっぱら、イスマール・サマニ廟に行く途中、路上で露天商がおそらく羊だと思いますが、肉を売っていたのには少々驚きました。


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400  2015-2-25

◆バザール

 バザール(英語: bazaar)は、中東諸国・中央アジア・インドなどの市場、またイスラーム世界の市場を意味します。もともとバザール」は、市場を意味するペルシア語です。バザールでは、「(物の)値段の決まる場所」が原意であり、バザールでは“定価”はない、というのが一般的なものとなっています。つまり、商品ごとや取引ごとに 売り手と買い手が価格交渉して、買い手ごとに異なった値段が決まるわけです。バザールは都市においては一般的に住宅地から独立してバザールだけで独立した区画を形成しており、商店が密集しています。バザールは屋根を持つ歩廊式の建物内(≒屋根がついた "通り" )の両側に商店や工房が並ぶ方式が一般的と言えます。

歴史
 古代のメソポタミアや西アジアでは、食物をはじめとする必需品を貯蔵して宮殿や都市(城砦都市)の門で分配し、バザールでは手工業品の販売を行なっていました。やがてイスラーム世界の商業が浸透すると、バザールは地域の食料市場も兼ねるようになりました。

 バーザールは、通りの両側に常設店舗が並ぶ構造が基本となります。これが発展すると十字路を作り、交差する通りや並行する通りに店舗が増えていきます。このようにしてバザールは売買に加えて職人の工房も兼ねています。さらに店舗から独立している工房(カールガーフ)や、それより大きい工場(カールハーネ)もありました。バーザールには同業者が区画に集まり、並行する通りを結ぶ「ダーラーン」と呼ぶ通廊や、さらに大規模な「カイサリーヤ」と呼ぶ通廊があります。同業者が集まることにより、競争による公正な取引や、行政の管理を容易にするなどの利点があったわけです。常設店舗から離れた場所には、サライやキャラバンサライと呼ぶ遠隔地交易のための宿泊、倉庫、取引に使われる施設がありました。これに対して地域の卸売や取引に使われる施設には、ティームチェやティームがありました。

 通りの出入口には広場があり、周りにモスク、マドラサ(教育施設)、ハンマーム(公衆浴場)が建っていました。広場では刑の執行、宗教的な祝祭、定期市などさまざまな目的に用いられきました。広場での取引には賃借料が不要であったため、常設店舗を持てない露天商、行商、そして農民など商人でない者でも参加できました。広場では職人たちの商品よりも場所を取る野菜や果物など生鮮食料品、家畜が取引された。さらには、不用な物を売るための蚤の市も開かれた。
 
 現代のバザールの多くは、香料・織物・塩・金などを交換する商店が集積する一帯で、通常、街中のモスク周辺の屋根のある通りに、競合する同業の卸売や小売業者が固まっています。

 これはブハラやサマルカンドなど、ウズベキスタン人の主食、ナンを売る店です。一番の特徴は、主食だけあって、何しろバカ安なことです。一見、パイに似ていますが、パイではなく、小麦粉で作ったパンに類するものです。このナンには何種類かあります。美味しいのは、ナニ・タキ (Noni Toki) で、 中華鍋のような丸みのある鍋の裏側を利用して作る薄く香ばしいナンがあります。


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400  2015-2-25


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400  2015-2-25


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8  2015-2-25

 果物は結構豊富で、真冬のこの時期(2月)は、柑橘類(かんきつるい)やザクロが売られていました。サマルカンドでは、ホテルの朝食にもザクロが出ましたが、なかなかの美味です。

 ザクロの原産地については、トルコ、イランから中央アジア、北インドのヒマラヤ山地にいたる西南アジア、またカルタゴなど北アフリカ原産とするものもあるようですが、この時期、ウズベキスタンでは、ブハラでもサマルカンドでもザクロをよく見ました。


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400  2015-2-25

 下はザクロの果実です。青山は日本ではあまりというより、殆ど食べたことはありませんでしたが、結構、ほどよく酸っぱく美味の果実です。ただし、つぶつぶ毎に種があります。


ザクロ   出典:Wikipdia


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400  2015-2-25

 下は野菜のうち、ジャガイモ、キャベツ、カボチャ、サツマイモなどが並んでいましたが、現地で聞いたところ、ロシアが西欧諸外国、米国,トルコなどから経済制裁を受けているので、ウズベキスタンの野菜が相当量ロシアに輸出されているそうです。 


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400  2015-2-25


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400  2015-2-25

 下はバザールの入口や外の露天商です。この種の露天商は、イスラム諸国、どこでも見られます。

 これは漬け物のようです。


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400  2015-2-25



撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400  2015-2-25


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400  2015-2-25

 下のおばざんは、ジャガイモ、ニンジンなどを売っています。日本でも私達の北軽井沢の別荘の近くで農業をやっているおばさんを思い出します。


撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400  2015-2-25

 バザールの見学後、私達は私立学芸員らの個人事務所に立ち寄りました。

 下はバザールからほど近いところにあった彼の個人事務所です。何人かで共同使用しているようです。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8  2015-2-25

 何でも、彼は音楽が趣味でバンドも組んでいるということで、彼らが演奏しつくったというCDを一枚買いました。


撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8  2015-2-25

 私達はこの後、一旦、ホテルに戻り休憩することにしました。


つづく