「南京大虐殺」 その背景と経過を NHKスペシャルより探る @はじめに 青山貞一 2006年8月22日 独立系メディア E-wave Tokyo |
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@はじめに
A盧溝橋事件の勃発と陸軍作戦本部の突出 B蒋介石と中国の戦略 C第二次上海事変に備える蒋介石軍の実態 D顧問団助言の作戦とその展開 E上海攻防戦と日本への経済制裁の失敗 F現地軍の暴走と参謀本部の追認による南京への進軍 G蒋介石のソ連援軍要請と日本軍の南京郊外での行状 H南京陥落と陸戦法規適用の判断 ◆はじめに 2006年8月13日の朝、池田こみちさんから夜9時にはじまるNHKスペシャルについて聞いた。 最初は例年、この時期にある終戦の日に関連した特番程度にしか思っていなかった。 しかし、夜9時、「日中戦争〜なぜ戦争は拡大したのか〜」を見はじめてまもなく、このスペシャル番組は、単なる日中戦争の事実を伝える番組ではないことが分かった。
このスペシャルは、論壇を二分し議論されている「南京大虐殺」に関する歴史考証に係わるものであることが分かった。 残念ながら、その後のマスコミや論壇でこのNHKのスペシャル番組が話題となっていない。 しかし、私見では最近、台湾、中国、欧米で盛んになっている日中戦争に関連した情報公開によって得られた事実に基づいた、いわば地味な内容ではあるが「スクープ番組」、ではないかとさえ感じた。 事実、このスペシャル番組を作成するに当たり、NHKは日本、中国、台湾はもとより、旧ソ連、ドイツ、米国など、海外諸国から膨大な量の情報の提供、公開を受けている。 それには日本陸軍、蒋介石軍、ヒットラー政権、スターリン政権などの現存する指令、日記、手紙、写真、フィルムなども含まれる。 その意味で、この「日中戦争」はかなり証拠能力、すなわち根拠ある史実によって「南京大虐殺」を例証しているとも思えるものである。 私の大学の研究室(青山ゼミ)には、中国の南京から来ている大学院生がいる。いつも彼と日中に係わることを議論している。その一部に当然、日中戦争や南京大虐殺の件もある。 今日のNHKスペシャルによって、いままで感じていたさまざまな疑問が氷解すればと思う。 つづく |