ノルウェー旅行記 ベルゲン(2) 鷹取 敦 掲載月日:2013年8月18日
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2010年8月にデンマーク・スウェーデンを訪れて以来、久しぶりに北欧を訪れました。今回はノルウェーの首都オスロに入り、列車、船、バスを乗り継ぎフィヨルドを経て世界遺産のある都市ベルゲンへの旅です。 ■ベルゲンの街8月12日(月)、8月13日(火)の丸2日間ベルゲン観光です。朝は曇でしたが、年間の3分の2雨が降るベルゲンだけあって、この日は夕方から雨でした。1883年から続く風情のある建物の雨具屋さんもあり、さすが雨の街です。●雨具屋 (撮影 鷹取敦 Sony DSC-HX50V) ●ブリッゲン旧市街(世界遺産) (撮影 鷹取敦 Sony DSC-HX50V) ●魚市場とフロイエン山 (撮影 鷹取敦 Sony DSC-HX50V) 魚市場は屋外の屋台だけでなくツーリストインフォメーションが入った建物の1階にもあります。2階のツーリストインフォメーションでは、各種チケットを購入できます。オスロパスと同じように交通機関、博物館が無料、割引価格になるベルゲンカードもここで購入できます。市内中央部を周回しているホップオンホップオフバスのチケットはベルゲンカードと一緒に購入すると少しだけ割引になります。 ●魚市場 (撮影 鷹取敦 Sony DSC-HX50V) ●ベルゲンカード (撮影 鷹取敦 Sony DSC-HX50V) ●ベルゲンカード (撮影 鷹取敦 Sony DSC-HX50V) 魚市場ではベリー類、生玉子など魚介類以外の食品や、観光客向けのお土産も販売されています。屋台でフィッシュスープとフィッシュアンドチップスをいただきました。 ●魚市場・ベリー類売場 (撮影 鷹取敦 Sony DSC-HX50V) ■ハンザ博物館強い雨が降ってきたので、雨宿りをかねてハンザ博物館に入ったところ、多くの観光客が同じように博物館に駆け込んできました。ハンザ博物館は魚市場のある港の角にあります。ハンザ博物館にはベルゲンカードでは入れませんでしたが、このチケット、数百メートル離れたところにあるハンザ集会所にも入れます。
ハンザ同盟のドイツ国外の主要拠点はブルッヘ(ベルギー)、ロンドン(英国)、ノヴゴロド(ロシア)、ベルゲン(ノルウェー)の4つありました。 ●ハンザ博物館・ハンザ商人の交易圏 (撮影 鷹取敦 Sony DSC-HX50V) ハンザ博物館の建物は当時の主要な取引品である干し魚を扱った商館だったものです。ベルゲンは何度も大火にあっていますが、この建物は火事を恐れたため暖房器具は一切ありませんでした。寒さをしのぐためかベッドはクローゼットのように扉が付いた小さなもので、この中で足を縮めて毛布にくるまって寝たものと思われます。博物館には当時の暮らしぶりを伝える道具、家具等が多く展示されています。 火事を防止するため、当時、建物は煉瓦造りが義務づけられたそうですが、建設費は木造の方が安価なため、中を木造で作り、表面を煉瓦で覆ったものが多かったそうです。このような建物は火事になると中が焼けて上部から煙が出たため、煙突ハウスと呼ばれていたそうです。 ●ハンザ博物館・ベッド (撮影 鷹取敦 Sony DSC-HX50V) ●ハンザ博物館・ベッド(右側の棚) (撮影 鷹取敦 Sony DSC-HX50V) ●ハンザ博物館・当時の道具 (撮影 鷹取敦 Sony DSC-HX50V) ●ハンザ博物館・商館の室内 (撮影 鷹取敦 Sony DSC-HX50V) ●ハンザ博物館・当時の家具 (撮影 鷹取敦 Sony DSC-HX50V) ●ハンザ博物館・当時の執務室 (撮影 鷹取敦 Sony DSC-HX50V) ●ハンザ博物館・主要取引品だった干し魚 (撮影 鷹取敦 Sony DSC-HX50V) 1702年の大火の後に再建されたブリッゲン地区の建物の多くのバルコニーや外壁面や一部の室内の壁面にはカラフルな花柄が描かれていました。1702年以前のものは大火のためほとんど残っていません。 ●ハンザ博物館・当時の壁面の花柄 (撮影 鷹取敦 Sony DSC-HX50V) ●ハンザ博物館・商館の壁面に残る花柄 (撮影 鷹取敦 Sony DSC-HX50V) ■ブリッゲン旧市街(世界遺産)ブリッゲン旧市街が並ぶ地区です。建物の1階は衣服、土産物やカフェ等のお店になっています。地区の中に入るとギャラリーや工房等もありました。●ハンザ博物館・ブリッゲン旧市街(世界遺産) (撮影 鷹取敦 Sony DSC-HX50V) ●ハンザ博物館・世界遺産であることを示す標識 (撮影 鷹取敦 Sony DSC-HX50V) 旧市街の建物は、正面からみると右半分のブロックには傾きかけていて隣の建物と平行になっていなかったり、1階と2階がまっすぐになっていないものがありました。順番に修復工事をしています。プロジェクト・ブリッゲンとして世界遺産であるブリッゲンを修復する計画が2000年に発足しました。保存建物61軒中38軒は2000年以前に修復済み、プロジェクトの対象23軒のうち2軒は修復完了、現在4軒が修復中となっています。 なおブリッゲン地区は大火だけでなく、何年か前に対策工事が行われるまでは頻繁に水害に見舞われていたそうです。ブリッゲン地区のギャラリーに展示されていた絵にも水害の様子を描いたものがいくつかありました。水はけが悪いことから木造部分の腐食も進んでいるようです。 ●ハンザ博物館・傾いている建物の正面(右半分のブロック) (撮影 鷹取敦 Sony DSC-HX50V) ●ハンザ博物館・傾いていない建物の正面(左半分のブロック) (撮影 鷹取敦 Sony DSC-HX50V) ●ブリッゲン地区・改修工事計画 (撮影 鷹取敦 Sony DSC-HX50V) ブリッゲン地区は建物の間の細い通路を通ってブロックの中に入ることが出来ます。この通路の1階や奥にある中庭に店、工房等があります。 ●ハンザ博物館・旧市街の建物の間の通路 (撮影 鷹取敦 Sony DSC-HX50V) ●ハンザ博物館・旧市街の建物の間の通路 (撮影 鷹取敦 Sony DSC-HX50V) ●ハンザ博物館・旧市街の内部 (撮影 鷹取敦 Sony DSC-HX50V) 旧市街の広場に面した建物には、絵画、焼き物等の工房やギャラリーがあります。以前に使われていた井戸もありました。 ●ハンザ博物館・旧市街の広場 (撮影 鷹取敦 Sony DSC-HX50V) ●ハンザ博物館・古井戸 (撮影 鷹取敦 Sony DSC-HX50V) ハンザ同盟時代の主要取引品だった干し魚をかたどった木彫がありました。 ●ハンザ博物館・干し魚の巨大な木彫 (撮影 鷹取敦 Sony DSC-HX50V) ■ハンザ集会所ブリッゲン旧市街を出て、ハンザ博物館のチケットで見学できるハンザ集会所に向かいました。ハンザ集会所の横にはマリア教会があります。マリア教会はベルゲンで最も古くハンザ商人が通った教会です。当時の神父(プロテスタントになってからは牧師)は、ハンザ同盟の盟主であるドイツ・リューベックで任命されました。ハンザ集会所は3つの集会所を集めて保存のため再建されたもののようです。●改修中のマリア教会 (撮影 鷹取敦 Sony DSC-HX50V) ●ハンザ集会所 (撮影 鷹取敦 Sony DSC-HX50V) ハンザ博物館をスタート地点としたミニツアーのグループが集会所に来ていました。 ●ハンザ集会所・ヤコブスフィヨルデンとベルゴード集会場 (撮影 鷹取敦 Sony DSC-HX50V) ●ハンザ集会所の内部 (撮影 鷹取敦 Sony DSC-HX50V) ハンザ博物館(旧商館)の説明にあったように大火のあと火事をおそれ暖房も使われなかったようですが、集会所では暖房、調理のため火が使われていました。当時は暖かい集会所に集まり暖かい食事を摂っていたようです。 ●ハンザ集会所・暖房 (撮影 鷹取敦 Sony DSC-HX50V) ●ハンザ集会所・調理場 (撮影 鷹取敦 Sony DSC-HX50V) 当時の建物を忠実に再現(移築?)した集会所ですが、写真のように車椅子用のエレベータが設置されていました。 ●ハンザ集会所・車椅子用のエレベータ (撮影 鷹取敦 Sony DSC-HX50V) つづく |