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Super AIRとは
固定発生源による大気汚染濃度の短期・長期平均を、標準的な予測モデルを用いて効率的に予測できます。
工場、機械、工事現場などの個別または複数の発生源を対象とし、煙突の高さ、口径、排ガス量・温度・濃度、吐出速度、稼働日数、夜間排出条件、気温の高さ勾配などの影響を考慮します。
Super HIWAYと合わせて活用し、固定発生源と自動車排出の複合的な影響も予測できます。
また、Super SPLINE/GISで作成した地形に基づく有効煙突高の補正(ERT PSDMモデル)にも対応しています。
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以下の項目はSuperシリーズ共通の内容としてSuperシリーズ共通仕様に掲載しておりますのでリンク先をご覧ください。他にも予測モデルの一部など複数システムで共通した内容は共通仕様に掲載しております。
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予測モデルの概要
環境アセスメントでは以下の指針・マニュアルに掲載されている大気拡散予測モデルが用いられます。
Super AIRではこれらのモデルやその他のマニュアル等のモデルを組み合わせて柔軟に活用できます。
■窒素酸化物総量規制マニュアル[新版]
- (共通仕様参照)
- 煙突からの排ガス予測モデルに対応しています。
■ごみ焼却施設環境アセスメントマニュアル、廃棄物処理施設生活環境影響調査指針
- 廃棄物焼却施設や最終処分場など廃棄物処理施設計画における生活環境影響調査の簡易アセスメントの指針です。
- ごみ焼却施設環境アセスメントマニュアルは古い指針ですが現在も参照されることがあります。
- フュミゲーションの計算式も示されています。
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■道路環境影響評価の技術手法(平成24年度版)
- (共通仕様参照)
- 建設機械の大気汚染予測に対応しています。
■予測対象時間
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大気汚染予測で考慮される要素
Super AIRでは主に以下の要素が考慮され、わかりやすい操作で予測できます。
■対象物質
環境アセスメントで一般的に対象とされる以下の物質を設定できます。
- 硫黄酸化物(SOx、SO2)、窒素酸化物(NOx)(二酸化窒素(NO2)に換算)、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、塩化水素(HCl)
- 浮遊粒子状物質(SPM)、ダイオキシン類
- 臭気濃度 ・臭気指数
- 任意のガス状物質(物質名と質量あたりの体積を設定することでg/hなどの質量単位の排出強度からppmなどの体積濃度の予測が可能)
- 任意の粒子状物質(物質名を設定)
■煙源
- 工場・移動しない建設機械などの点煙源に加えて、移動する建設機械や民家などの群小煙源を想定した面煙源(多角形指定)も作成可能です。
- 長期平均予測では稼働率(年間の稼働日数)、夜間等の稼働条件(指定時間帯および昼休み
の停止)を設定できます。
- 煙源ごとに、実煙突高、排ガス量(乾・湿)、排ガス濃度、吐出速度、煙突頭頂部内径、初期拡散幅、建設機械かどうか、近接建物影響などの諸条件が設定できます。
- 排出強度(時間あたりの排出量)は煙源の種類に合わせて「排ガス量×排ガス濃度」(工場など)、「時間あたりの排出体積」、「時間あたりの排出質量」(建設機械など)など複数形式で入力可能です。
■時間希釈
- 一般的な排ガス予測では、3分間平均の基礎式をもとに1時間平均に補正されたものが用いられます。
- 臭気濃度・臭気指数予測は30秒平均が一般的です。
- 時間希釈補正係数を記以外の任意の値に設定できます。
■気象データ
- (共通仕様参照)
- 気象条件は以下の2通りの方法で集計可能です。
- 風向×風速階級×大気安定度×昼夜別の出現頻度と、風速階級別の代表風速(一般的な工場排ガスの予測)
- 風向×大気安定度別の出現頻度・平均風速
(「道路環境影響評価の技術手法」(平成24年度版)の建設機械予測の方式)
- 建設作業が行われている時間など発生源の稼働時間のみを対象とした集計が可能です。
■大気安定度
- 発電所のように煙突高が高い煙源の場合には、上空の大気安定度の読み替えを行うことができます。
■有効煙突高モデル
煙突から熱量等によって上昇する高さを計算するのが有効煙突高モデルです。
- 環境アセスメントでは一般的にCONCAWEの式が用いられますが、Moses & Carson式、Bosanquet I式も選択可能です。
- 実煙突高(煙突に傘がある場合、建設機械等)、有効煙突高(工場等)、実煙突高と有効煙突高の中間を選択できます。
- 指定した計算条件における有風時、無風時および内挿した有効煙突高が煙源情報画面に表示されます。
- 以下の補正モデルにも対応:
- Briggs(ダウンウォッシュ式):煙突本体や周辺建物・地形等によって生じる渦により煙の流れが取り込まれ有効煙突高の低下する現象を考慮
- Huber式:煙突に近接する建物の影響の考慮
- ERT PSDMモデル:地形による有効煙突高の補正
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山間地における年平均濃度の例
ERT PSDMモデルにより有効煙突高を地形で補正 |
■上層逆転層・貫通判定
- 上層逆転層の下面による反射
- 上層逆転層が生じた時、その下面が混合層のLid(蓋)となり大気汚染はその下側に閉じ込められます。Lidおよび地面で3回反射したとみなして計算することができます。
- Lidの高さが不明な場合、有効煙突高をLidとみなして安全側の条件で予測できます
- 上層逆転層の貫通
- 煙が上層逆転層を貫通した場合には、大気汚染は地上には影響を及ぼさないと考えられます。
- 逆転層の上下面の高さおよび温度差を入力することで貫通判定を行います。
- 指定した気象条件で上層逆転層を貫通するかどうか煙源情報画面に色分け表示され、確認できます。
■フュミゲーション
- 接地逆転層崩壊時には急激な混合が生じて高濃度となるフュミゲーションが生じる可能性があります。
- 「ごみ焼却施設環境アセスメントマニュアル」と「廃棄物処理施設生活環境影響調査指針」に掲載されている地上最大濃度の推定式、最大濃度地点の推定式に対応しています。
- 「ごみ焼却施設環境アセスメントマニュアル」と「廃棄物処理施設生活環境影響調査指針」は一部に違いがありますが、いずれも選択できます。
- 風速などの条件を設定し、煙源からの距離に応じたグラフを安定度ごとに作成可能です。
- 安定度、距離別のさらに詳細な一覧をCSVファイルに出力できます。
- 濃度が最大となる風速の計算も可能です。
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便利な諸機能
以下は Super AIR特有の機能です。共通の仕様については共通仕様をご参照ください。
■煙源の規模の色・大きさによる表示
- 排ガス量などの規模に応じて、煙源を入力画面上で色や大きさを変えて表示できます。
- 視覚的に分かりやすく効率的に配置や規模を確認できます。

煙源規模の色・大きさ分けイメージ |
■濃度ファイル重合機能
- 気象区分や煙源種別ごとに計算・保存した複数の濃度ファイルを、重み付けして合成(重合)できます。
- 広域予測や複数条件の統合評価に便利です。
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■最高濃度検索機能
- 全気象条件(風向・風速階級・安定度)の中から、最大着地濃度をもたらす条件を自動的に検索・計算します。
- 条件を限定(特定の風向や風速等)して検索することも可能です。
- 気象条件ごとの最大着地濃度、座標、出現頻度などをCSV出力できます。
■気象データ全時間一覧作成機能
- 風向、風速、日射量+雲量/放射収支量などの年間(あるいは任意期間)の1時間値を入力し、1時間毎の大気安定度・昼夜別を加えた一覧をCSV出力できます。
■年間(指定期間)全時間濃度計算機能
- 上記で作成した気象データに基づき、全地点の1時間平均濃度を計算・CSV出力できます。
- 特定時間帯における複数煙源の寄与を検討する際などに有効です。
■長期平均濃度検討補助機能
- 地点別に煙源別・稼働条件別・気象条件別の濃度および出現頻度の内訳をCSV形式で出力できます。
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予測結果表示

カラーメッシュ表示の例(Super AIR独自改良モデル)
 
カラーメッシュ表示 コンター(等濃度線)表示 |
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任意の視点からの景観3次元表示 |
応用分野の例
- 工場・事業所・業務ビル・複合開発事業における大気汚染・臭気濃度の予測(環境アセスメント)
- 建設工事に伴う排出ガスの大気拡散予測(環境アセスメント)
- 廃棄物焼却処理施設の大気汚染予測(環境アセスメント・生活環境影響調査)
- 大規模小売店舗など商業施設における大気汚染の予測(大店立地法の対象外項目)
- 産業公害防止計画など各種計画策定における濃度予測と対策検討
- 環境基本計画・環境管理計画・広域廃棄物系計画における広域予測・基礎調査への活用
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■お問い合わせ■
株式会社 環境総合研究所
〒152-0033 東京都目黒区大岡山1-31-9-401 TEL 03-6421-4610 FAX 03-6421-4611
連絡先メールアドレス:office@eritokyo.jp(担当:鷹取)
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