アンコール遺跡群現地調査報告 東南アジア3大巨大石造 遺跡に魅せられて 青山貞一 Teiichi Aoyama 池田こみち Komichi Ikeda 2019年2月24日公開 独立系メディア E-Wave Tokyo 無断転載禁 |
アンコール遺跡全体目次 東南アジア巨大石造遺跡に魅せられて シエムリアップに行く1 シエムリアップに行く2 視察・見学の方法と注意 遺跡・寺院の概要・場所 <参考> カンボジア基礎知識 シェムリアップ基礎知識 博物館 クメール王朝について 創建順による遺跡・寺院 アンコール関連用語解説 クメール建築様式 アプサラとデヴァタ カンボジアの伝統工芸 私たちは、東南アジア三大遺跡と呼ばれるミャンマーのバガン遺跡群、インドネシアのボロブドゥール遺跡群、そしてカンボジアのアンコール遺跡群を参拝、視察すべく、2016年にミャンマー・バガン遺跡群、2017年にインドネシア・ボロブドゥール遺跡群を参拝、視察してきました。 以下はその東南アジア3大巨大仏教遺跡の概略をまとめたものです。 出典:青山貞一、池田こみち 既にミャンマー、インドネシアの巨大仏教遺跡については、以下の報告にまとめてて公表しました。 ◆青山・池田:東南アジア最後の秘境 ミャンマー現地視察報告 2016年6月 ◆青山・池田:神秘のジャワ島巨大寺院遺跡現地視察報告 2016年11月 そして最後のひとつとして残った、カンボジアのプノンペン北のシエムリアップにあるアンコール遺跡群の参拝、視察を達成すべく、2018年夏から計画した。 3大遺跡の中では、どちらかといえば、日本人の多くには、アンコール遺跡群が一番知られた名前であり、実際、観光などでアンコール・ワット、アンコール・トムなどアンコール遺跡群に行っているひとが一番多いはずです。 しかし、私たちにとっては、そのアンコール遺跡群が最後の一つとなったわけです。 今回の一連の現地視察でわかったのは、アンコール遺跡群は、仏教遺跡と言うよりは、ヒンズー教のインドネシアのプランバナン遺跡群に類する寺院であり、歴史的にもプランバナンが898年から910年に創建されたのに対して、アンコール遺跡群は、9世紀から15世紀と、初期が重なるものであるということでした。さらにアンコールの寺院・遺跡数は全部で287箇所もあります。 おそらく、たまたま日本では、アンコール遺跡群が著名となり、多くの人々が観光などででかけていますが、遺跡としては、インドネシアの大乗仏教のボロブドゥール仏教遺跡群(780年〜832年)やヒンズー教のプランバナン遺跡群(898年〜910年)もほぼ同年代の巨大石造として存在したことになります。 インドネシアのプランバナン遺跡群 撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900 インドネシアのプランバナン遺跡群 撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900 いずれにしても、ミャンマーの2000〜3000に及ぶ小乗仏教(上座部仏教)の巨大パゴダ群(1044年〜1314年)とともに、インドネシアのボロブドゥール仏教遺跡群(780年〜832年)、プランバナン遺跡群(898年〜910年)そしてカンボジアのアンコール遺跡群(9世紀から15世紀)の3大巨大石造遺跡が今なお、現代人にその威容を誇っていることは非常に稀有なことと言えます。 それは単なる稀有や神秘を超え、インドを起源とする仏教やヒンズー教という東洋的無為自然、平等感を基調とする精神文化が東南アジア諸国の人々の心の支えとなってきたことを物語るものといえます。 ミャンマーバガンの2000-3000の仏塔群 撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S9900 ミャンマーバガンのダマヤンジー仏塔 撮影:池田こみち Nikon Coolpix S9900 シエムリアップに行く1につづく アンコール遺跡全体目次 |