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日本のメディアの本質を考えるN
〜先祖返りは自民だけでない、
大マスコミも同罪〜


青山貞一

掲載日:2007.9.22


 自民党の茶番劇、デキレースの総理選を指し、かの小泉チルドレン、杉村太蔵くん(衆議院議員)が自身のブログで「先祖返りをするような選択しかできないようならば、政治家なんて誰でもできるじゃないか」と言ったそうだ。 

 これだけを捉えれば、その通り。至言だ。

 だが、ここ1週間、国民、有権者をまったく無視した大マスコミのアホらしい自民党総裁選、ヤラセのデキレースを見ていると、先祖返りしているのは何も自民党だけでなく、テレビ、新聞の大マスコミも同罪である。

 そもそも、デキレース、ヤラセレース、各派閥の領袖が密室の中での談合的調整による福田元官房長官の総裁候補化だ。実質、福田候補が総理となったも同然。アリバイ的に選挙をしようとしているのはミエミエ。

 しかも、候補者は過去2回の総理である小泉、安倍を含め、いずれも世襲の二世、三世。いい加減にしてくれと言いたい。

 なのに、東京の渋谷はじめ全国各地で、福田、麻生が国民、有権者の前で街頭演説。それをおもしろおかしく連日、テレビ、新聞が追っかけ放映している。馬鹿じゃないか! 

 大マスコミは自民党の情報操作による世論誘導の手先になっている!! 大マスコミは自民党の世論誘導の広報活動を無料でせっせとやっているようなものだ。日本の政権政党と大メディアは、一体何度、この手のプロパガンダを繰り返せばいいのか?


 そもそも、国民、有権者は自民党の総裁選に無関係といえば無関係である。選挙に参加もできないひとびとのところに、演説に行き、つまらないまさに先祖返り的な演説をしていること、そのものが顰蹙ではないか。

 本来、国民年金、社会保険庁問題はじめ高齢者福祉の切り捨てなどなど、国民にとって重要な案件がたくさんあるにも、かかわらず、自民党は無作為で国会を登校拒否している。

 小学生でも分かる自民党の愚行を批判せず、ミーハー的に連日、馬鹿騒ぎ的に報道している大マスコミも先祖返りであり、大顰蹙だ。国民、野党を愚弄するにもほどがある。

 国民の意向を受け、7月末の参議院議員選挙で大勝した野党は、今臨時国会を勝負の場と心得、論戦に備えてきた。

 にもかかわらず、安倍晋三、最低最悪無責任総理は辞意をもらしたにもかかわらず、臨時代理をおかず、国会は開店休業。

 一日3億円に及ぶ議会運営費は、自民党の先祖返りインチキ総裁選のために30億円以上が浪費されるという。

 これほど国民、有権者を愚弄する政治、政党はないもんだ。 

 ....

 9月22日付け日刊ゲンダイは、この問題について怒り心頭だ。

 見出しとリード文を以下に示そう。

 ●この国の大マスコミの報道姿勢の改革が先決
 
 ●性懲りもない大新聞・テレビの総裁選先導報道の罪

 ●安倍政権で侵した愚を繰り返す大メディア


 なぜ、総裁選の茶番劇を承知の上で自民党大宣伝に手を貸しているのか。小泉政権を持ち上げてきた反省はなぜどこにもないのか。

 安倍が無能で自滅したのに、今度は福田や麻生に期待すると書く魂胆は何なのか。解散・総選挙なしで自民党内たらい回しで次期政権を決めていいのか。


 解散・総選挙を求めるのがマスコミの使命

 いずれも至言である。思考停止と機能不全の大マスコミ、反省のない政治、政党、報道に未来はないだろう!