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いわき市>
漁港の復旧・復興状況

 青山貞一  池田こみち 
掲載月日:2011年1月5日
 独立系メディア E−wave 無断転載禁

第5次福島県内現地調査〜歴史文化編〜(2011.12.25-27)
@<北茨城>六角堂と岡倉天心 F<会津若松市>蒲生氏郷と鶴ヶ城
A<いわき市>勿来の関 G<会津若松市>蒲生氏郷と茶室・麟閣
B<いわき市>勿来火力の復旧状況   H<奧会津>西会津の冬景色
C<いわき市>岩間の復旧状況 I<奧会津>下郷町の雪風景と大内宿
D<いわき市>漁港の復旧・復興状況 J<奧会津>いつもと変わらない南会津
E<いわき市>豊間海岸と薄磯海岸

 私たちは、北茨城に到着後、大津漁港(北茨城市)、小浜漁港(いわき市)、小名浜漁港(いわき市)、中之作漁港(いわき市)、江名漁港(いわき市)、江名走出(いわき市)と漁港を次々に視察し、放射線量を測定した。

 いわき市の漁港や沿岸域は今回で4回目だが最初にいわき市の漁港や海岸を現地視察したのは2011年4月上旬のことだが、当時はまったく災害廃棄物が撤去、分別、処理されておらず、どこの漁港の背後地も、瓦礫の山でいっぱいであった。

 今回(12月末)の視察では、瓦礫は大部分撤去されていたものの、市場、漁協施設、食品加工施設など漁港関連施設の復旧、復興はほとんどされていなかった。

 想定されるのは、政府の補正予算との関連で予算が明確に現場に下りてこない限り、復旧、復興、とくに資金がかかる施設、設備の復興はできないからだと思われる。

 福島県には日本有数の漁港や中小の漁港がたくさんあるが、3.11の原発事故による放射性物質の海への大量の流入があり、とくに近海魚介の水揚げはまだまだ困難と思われる。

◆関連記事
いわき市沖の魚類3品から基準値超セシウム

 魚介類と海藻の36種類60品の放射性物質検査結果を発表、いわき市沖のアイナメ、コモンカスベ、マコガレイの魚類3品から国の暫定基準値(1キロ当たり500ベクレル)を超える放射性セシウムが検出された。

 基準値を超えた魚の測定値は、アイナメが1220ベクレル、コモンカスベが520ベクレル、マコガレイが1380ベクレル。いずれも市場には流通していない。

(2011年12月29日 福島民友ニュース)

採取のコウナゴ、放射能物質の基準値超検出 北茨城市沖
2011.4.5 16:50 産経新聞

北茨城市の大津港から基準値を超えるイカナゴ(コウナゴ)が発見されたことで、県の要請により、県内11の漁協でイカナゴの漁・出荷自粛を決めたことを明かす鹿島灘漁業権共有組合連合会の小野勲会長(手前、左隣は那珂湊漁業協同組合の大内清一組合長)=5日午後3時半ごろ、茨城県ひたちなか市和田町の那珂湊漁協(西川博明撮影)

 茨城県の漁協は5日、北茨城市の近海で4日に採取したコウナゴ(イカナゴの稚魚)から、暫定基準値の1キロ当たり500ベクレルを上回る526ベクレルの放射性セシウムが検出されたことを明らかにした。魚介類が基準値を超えたのは初めて。

 ほかに1700ベクレルの放射性ヨウ素も検出された。漁協は、県全域でのコウナゴ漁を自粛すると発表した。

 北茨城市沖では、1日に採取したコウナゴから4080ベクレルの放射性ヨウ素が検出されている。ヨウ素は魚介類についての暫定基準値がなく、厚生労働省は近く定める方針。

 以下、現地調査順に写真で上記漁港の現状を報告したい。

 なお、漁港の主な種類には以下の3種がある。
   第1種漁港 ・・・ その利用範囲が地元の漁業を主とするもの
   第2種漁港 ・・・ その利用範囲が第1種漁港より広く、第3種漁港に属しないもの
   第3種漁港 ・・・ その利用範囲が全国的なもの


主な漁港位置図
主点:グーグルマップをもとに青山貞一が作成

●大津港

 茨城県北茨城市にある第3種漁港


出典:グーグルアース 2011年の3.11以降


撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8  2011.12.25


撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8  2011.12.25


撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8  2011.12.25


撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8  2011.12.25

◆関連記事
大津漁港で40日ぶりの競り 風評打破に手応え
2011年4月21日(木) 茨城新聞

 東日本大震災で津波被害を受けた北茨城市大津町の大津漁港で20日、震災後初めての競りが行われた。大津漁協は福島第1原発事故の影響で放射性物質が検出されたコウナゴ以外の底引き網漁を再開した。風評被害も懸念された競りでは、震災前より高値がついた魚種もあり、津波の爪痕が残る港には約40日ぶりににぎわいが戻った。

 午後2時すぎ。未明に出漁した底引き網漁船2隻が次々と帰港し、ヒラメやスズキなど約4トンが水揚げされた。

 荷さばき場に並べられた魚はすぐに競りにかけられ、地元仲買人らの掛け声が響いた。ヒラメは1キロ当たり1500円と震災前より500円ほど値が下がったものの、スズキは600円と50?150円高値がついた。魚は東京へ出荷された。

 大津漁協販売部の鈴木敏仁さん(44)は「思ったより原発の風評被害には負けていない」と手応え。日立沖で漁を行った「孝生丸」の船長、鈴木勝治さん(73)は「今回は日帰りだったが、まずまずの漁獲量。乗組員のためにも漁を再開できてよかった。皆に茨城の魚を食べてほしい」と久しぶりの出漁を喜んだ。

 大津漁協では、津波で陸に打ち上げられたり、沖合に流されてしまった漁船が多数ある。同漁協の村山譲専務理事は「今後、船を修理し出漁できる船を増やしたい」と話した。


●小浜漁港

   管理者:福島県
   昭和26年11月に第1種漁港に指定


出典:グーグルアース 2011年の3.11以降


撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8  2011.12.25


撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8  2011.12.25


撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8  2011.12.25


撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8  2011.12.25


小名浜漁港

小名浜漁港
小名浜港は、福島県いわき市小名浜にある港湾かつ福島県最大の港、県内最大の観光地ともなっている。港湾法上の国際戦略港湾、港則法上の特定港に指定されている。江戸時代より磐城平藩の年貢米積出港があったが、常磐炭鉱の発見により、商港として明治、大正から昭和初期にかけ整備され始め、重要港湾指定、新産業都市指定などを経、発展を続けていった。3.11の地震、津波により漁港、市場、食品加工工場などが甚大な被害を受けている。


出典:グーグルアース 2011年の3.11以降


撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8  2011.12.25


撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8  2011.12.25


撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8  2011.12.25


撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8  2011.12.25

◆関連記事
福島・小名浜港にサンマ水揚げ 8月末のカツオ以来
2011/10/15 12:12 【共同通信】

 震災後初めて小名浜港に水揚げされたサンマ=15日朝、福島県いわき市

 福島県いわき市の小名浜港に15日、北海道・襟裳岬沖で取れたサンマ78トンが水揚げされた。東日本大震災以降、同港への漁船による水揚げは8月末のカツオ以来、2例目。

 水揚げしたのは北海道紋別港所属の第56北雄丸。13日夕から夜にかけて取ったサンマは1キロ当たり90円〜116円で取引された。同県浪江町の自宅が津波で全壊したという柴洋己船長(66)は「他の港が混んでおり値の関係から小名浜に水揚げしたが、地元に水揚げできてうれしい」と喜んだ。

 今回の漁場周辺は放射性物質のモニタリング検査で安全が確認されており、小名浜魚市場でも独自に簡易検査を行う。


中之作漁港


出典:グーグルアース 2011年の3.11以降


撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8  2011.12.25


撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8  2011.12.25


撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8  2011.12.25


撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8  2011.12.25


●江名漁港


出典:グーグルアース 2011年の3.11以降


撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8  2011.12.25


撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8  2011.12.25


撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8  2011.12.25


豊間漁港
 
  豊間漁港豊間地区
   管理者:福島県
   昭和26年7月に第2種漁港に指定


出典:グーグルアース 2011年の3.11以降


撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8  2011.12.25


撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8  2011.12.25


撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8  2011.12.25

つづく