日蓮の足跡を辿る東京の旅 池上本門寺再訪 4.池上の地形・地理 青山貞一・池田こみち・ 斉藤真実 April ~May, 2018 独立系メディア E-wave Tokyo 無断転載禁 |
サクラ速報 日蓮と本門寺 池上の歴史 地形と地理 総門と此経難持坂 仁王門・日朝堂・長栄堂 鐘楼・日蓮像・五重塔 大堂・経蔵・本殿 休所と松濤園 多宝塔 紀伊徳川家募所 歴代聖人御廟所 日蓮聖人御廟所 所蔵文化財と霊宝殿 本門寺墓所 参道・甘味所 洗足池概要 日蓮と洗足池 塔頭① 塔頭とは、本行寺 塔頭② 実相院、真性院、西之院、厳定院、南之院、理境院 塔頭③ 覚源院、本成院、本妙院、常仙院、中道院 塔頭④ 東之院、安立院、法養寺、永寿院、心浄院 塔頭⑤ 妙雲寺、養源寺、照栄院、長勝寺、山光寺、善慶寺 ◆池上本門寺の地形 以下は航空写真(グーグルアース)で見た東京都大田区池上1-1-1-にある池上本門寺の全景です。 航空写真で見た池上本門寺の全景 出典;グーグルアース 池上本門寺の境内の大部分は、小高い台地上(池上氏寄贈地)の丘を自然の地形や環境空間を有効に活用し、広大な敷地の中のすばらしい境内に大堂を中心に伽藍を配置されています。ちなみに、池上宗仲が寄進した池上の土地は東京ドームの約15倍の広さがあります。 今回初めて参加した斉藤真美(専門・環境倫理学)は、「境内の生態系も豊かで、すっかり都内であることを忘れてしまったくらいです」と述べています。確かに地形と植生をうまく生かした境内の伽藍配置と造園になっていると思います。 ちなみに池上本門寺の東西約500mの地形を計測してみると、以下の図にあるように本門寺の地形は、最高で32.6mあり、周辺の標高約11mよりも21.6mも高くなっていることが分かります。 池上本門寺の東西の地形断面図 出典:ヤフー地形図 池上本門寺の東西断面の地形計測位置 出典:ヤフー地形図 一方、池上本門寺の地形を南北にその断面を計測すると、以下の図ように、此経難持坂で一気に約11m~31mまで登り、北に向って18mまで下っていることが分かります。 池上本門寺の南北の地形断面図 出典:ヤフー地形図 池上本門寺の南北断面の地形計測位置 出典:ヤフー地形図 ◆池上本門寺の地理 江戸時代、池上本門寺は、二代歌川広重によって浮世絵にも描かれています。以下の浮世絵を見ると、江戸時代、池上地域のすぐ近くまで東京湾があったことが分かります。その後の大干拓や埋め立てで海は後退しています。 江戸近郊八景・池上晩鐘 歌川広重筆 出典:Wikimedia Commons 以下の東京湾埋め立ての経緯(東京都臨海域における埋立地造成の歴史(遠藤毅著))を見ると、江戸時代はもとより明治時代さらに昭和初期まで、東京大田区は池上本門寺近くまで東京湾があったことがわかります。グーグルマップの現在の本門寺の位置と比較してみてください! 池上本門寺の位置 出典:グーグルマップ 出典:東京都臨海域における埋立地造成の歴史(遠藤毅著) つづく |