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2012年2月20日から25日、オーストラリア南端にあるタスマニア島(Tasmania State)に現地調査の予備調査で訪問した。 4. 第三日目(2012年2月23日) 中部大自然(Great Nature Tiers) 4-3 ボスウエル(Bothwell) タスマニアと現地予備調査ルート グレートレークの南端まで来た私たちは、その後もA5で南下する。 途中、ユーカリの巨木があったので記念に撮影する。 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 2012.2.22 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 2012.2.22 道沿いには高電圧の鉄塔が続く。これはグレートレークで発電した電気をホバートまで送電するための鉄塔の延長である。 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 2012.2.22 ボスウエル(Bothwell)という小さな村まで一気に車を飛ばす。 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 2012.2.22 グレートレークからボスウエル、ハミルトンに向かう 作成:Google Mapをベースに青山貞一が作成 グレートレークの南端から60kmのところにあるボスウエルという小さな村で、軽食をとるためレストランを探すがなかなかない。ボスウエルは本当に小さな村だ。 しかも、まったく人影がない。村には本当に小さな教会があった! 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 2012.2.22 やっと見つけた店に入ろうとすると、遠くからお年をめした女性が飛んできて、その店は昼間はやっておらず、夜に若者が集まってお酒を飲んで騒ぐと言う。さらに先を指さして、下の写真にあるElmという小さな店ならお茶や軽食が可能と教えてくれた。 ボスウエル村のカフェ Elm 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 2012.2.22 早速、中に入ってみると、なかなか気の利いたおしゃれなカフェである。ご主人はかなり高齢の上品な女性、お客もお年寄りの夫妻、それに本日のスープを一人で召し上がっているお年寄りの女性がいた。 ボスウエル村のカフェ Elm 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 2012.2.22 「ボスウエルは、ほんとに静かでゆったり時間が流れる町で、平和な暮らしが出来るんだ」とご主人は話しかけてきた。「シドニーに出かけた事もあるが、あそこは物価は高いし、騒々しいし、とても我々にはなじめない町だ」と。 ご夫婦は、カフェオレと地元で作る美味しいチーズを挟んだサンドイッチで遅めのランチを楽しんでいるようだった。 調度品も良い趣味だ。私たちは、サラダとスープと、ガーリックパンとコーヒーなどを注文し、時間を過ごす。 ボスウエル村のカフェ Elm 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 2012.2.22 おそらくボスウエルという村は、オーストラリア、そしてタスマニアでも過疎で超高齢化した小さな静かなまちであると思い、帰って調べてみたら2006年時点で何と人口は376人とあった。 ボスウエル村のカフェ Elm 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 2012.2.22 野菜スープとガーリックバターのパンは美味しかったが、オリーブが入ったサラダは酸っぱく、しょっぱくて多くは食べられなかった。 私たちは過疎で高齢化した社会のひとつのモデルというか、典型を見るとともに、以前見た本橋監督による「アレクセイと泉」という映画を思い起こした。 この映画は、チェルノブイリの原発事故でまちが汚染されたベラルーシュの過疎で高齢化した村に住むただ一人の若者(名がアレクセイ)をテーマにしている。 本橋監督は、チェルノブイリ原発事故以降、世の中からほとんど忘れらた小さな村の小さな出来事を通して、現代文明とは何か、「人間はこの百年、何の豊かさのためを求めてきたのか」について言葉少なげに問いかけます。音楽は、坂本龍一さんが担当している。
もちろん、このボスウエルが原発事故で汚染された訳ではない。共通しているのは、超過疎で超高齢化した村ということだ。ここにはゆっくりとした時間と空気が流れている。 ボスウエル村のカフェ Elm 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 2012.2.22 もっぱら、ボスウエルの村は、静かでお年寄りばかりだが、上品でゆっくりと老後を本を読みながらすごしている、ある意味、理想的な村であると感じた。 そうこうしていると、私たちが日本人と知ってお年寄りの男性が話しかけてきた。甥が日本の北海道に行っているが、お金がかかるので日本には行けないと。奥さんはニュージーランドから嫁に来ているとのことだが、そういえば昨年、NZでも大きな地震が起きた。 ボスウエル村のカフェ Elm 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 2012.2.22 ボスウエル村のカフェ Elm 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 2012.2.22 下の写真は1850年に撮影した店。窓側に同じような棚がある。 ボスウエル村のカフェ Elm 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 2012.2.22 帰ってきてから調べると、ボスウエルは、マス釣りのメッカらしい! 撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 2012.2.22 下はグーグルマップで見たボスウエルの中心部。確かに小さな村だ。 出典:Google Map 私たちがグレートレイクから南下したのはA5の道路だが、ボスウエルで一息ついた後、B110でホバートに向け再出発する。 つづく |