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普天間基地の辺野古移設問題
環境総研・青山研究室の支援活動

青山貞一
東京都市大学名誉教授・環境総合研究所顧問

初出:独立系メディア「今日のコラム」
掲載月日:2009年11月8日
無断転載禁

独立系メディア<沖縄>スレッド

 環境総合研究所および東京都市大学環境情報学部青山研究室(旧武蔵工業大学)では、一貫して米軍普天間飛行場代替施設の名護市キャンプシュワブ沖への移設計画に反対する沖縄県民の活動を積極的に支援してきた。

 以下、年月を追って活動の概要を紹介する。

●2000年6月 キャンプシュワブ沖海底水質・底質調査

 下の沖縄タイムズの記事は、2000年6月27日に、沖縄県の市民団体の依頼で環境総合研究所がキャンプシュワブ沖の水質調査を行ったときのものである。今から9年前になる。

沖縄タイムス2000年6月27日 朝刊 1・33面

キャンプシュワブ沖の海底排水口を調査

 米軍普天間飛行場の移設先とされる名護市のキャンプ・シュワブ水域で二十五、二十六の両日、高教組の自然保護検討委員会や市民団体のメンバーらが環境総合研究所(東京)の青山貞一所長とともに、環境調査を行った。

 調査はシュワブから出て海底を通っている排水溝の出口付近を中心に実施。海底の砂や海草、水のサンプルを採取した。重金属やPCB(ポリ塩化ビフェニール)などの値を分析する。調査結果は一カ月後に出る予定。

キャンプシュワブ沖の海

どうなっているの基地の海

 名護市辺野古のキャンプ・シュワブ水域で二十五、二十六の両日、労組や市民が独自に環境調査を実施した。

 国内の環境基準が適用されない米軍基地の存在が、周辺の自然に及ぼす影響については、全国的にもほとんどデータがない。今回の調査結果は貴重な資料になりそうだ。市民らは専門機関に依頼して来月中にも結果をまとめ、公表する予定。

 調査は高教組を中心に県内の労組、自然保護団体などが、東京の環境総合研究所(青山貞一所長)に委託して実施。

 青山所長ら五人の調査団が、シュワブ内から辺野古沖に約三百メートル延びる排水溝の出口付近で海水、海底の砂、海草のサンプルを採取した。データを比較するため同沖合約二キロ地点でも同様の調査をした。

 同研究所がカナダの専門機関にサンプルを送付し、鉛やカドミウムなどの重金属、PCB(ポリ塩化ビフェニール)の値を分析する。

 ダイオキシンなど環境問題に詳しい青山所長は「米軍基地からは、どんな物質がどのような方法で処理され、排出されているか、はっきりしない」と指摘。

 「行政は問題が起こらないと、なかなか調査しない。住民が独自に調べて、現状を把握しておくことが大事」と調査の意義を話した。

 同行したジュゴン保護基金委員会の東恩納琢磨事務局長は「この調査を、市民の中にあるさまざまな疑問点を明らかにしていくステップにしたい」と述べた。


キャンプシュワブのゲート
 撮影:青山貞一 Nikon Digi Camera CoolPix S10


現在のV字滑走路案
出典:青山貞一:辺野古アセスを徹底検証  代替施設移設予定地の概要


普天間基地のキャンプ・シュワブ沖移設の現在案(自民党政権案)
出典:防衛庁・外務省資料


●2007年2月から12月 武蔵工業大学大学院研究

 その後、武蔵工業大学環境情報学部青山貞一研究室では、一貫して日米地位協定と環境政策について、青山ゼミの学生、大学院生が研究テーマとして沖縄県の米軍基地問題を取り上げ、卒業研究、修士研究を行ってきた。

青山研究室において沖縄問題を扱った卒論、修論など

●学部卒論

松田夏子:日米地位協定と日本の環境政策

●大学院修論

 下は、青山研究室宇都宮朗(大学院修士課程)による辺野古問題に関する現地調査活動の概要である。

宇都宮朗・青山貞一:沖縄県米軍基地現地調査 2007年2月
米軍基地と公共工事のまち、沖縄県B〜キャンプシュワブ


大浦湾地区で環境騒音レベルを測定


大浦湾地区にある看板写真

宇都宮朗・青山貞一:沖縄県米軍基地現地調査 2007年12月
辺野古海上基地と高江ヘリパッド建設問題:真喜志好一氏インタビュー
シンポジウム概要:米軍再編とどう向きあうか
名護市辺野古への普天間基地移転問題:浦島悦子氏インタビュー 


真喜志好一氏インタビュー(那覇市にて)


米軍再編とどう向かう合うかのシンポジウムへの参加


浦島悦子さんへのインタビュー(辺野古テント村にて)

 詳細は、独立系メディア:沖縄を参照。

●2009年2月 環境総合研究所による現地調査

 2009年2月14日、米軍普天間飛行場代替施設の名護市キャンプシュワブ沖への移設計画に抗議し、1700日以上座り込みを続けている人々を支援するため全国各地から沖縄県辺野古に集合した。私達、環境総合研究所の青山貞一、池田こみち、鷹取敦の3名も参加した。

 以下は2009年2月14日に名護市辺野古で開催された全国集会でのスナップ写真である。当日は、環境行政改革フォーラムのメンバーでもある三鷹市議、江東区議らも現地に駆けつけた。


辺野古で開催された全国集会
 撮影:青山貞一 Nikon Digi Camera CoolPix S10


辺野古で開催された全国集会
 撮影:青山貞一 Nikon Digi Camera CoolPix S10


辺野古で開催された全国集会
 撮影:青山貞一 Nikon Digi Camera CoolPix S10


辺野古で開催された全国集会
 撮影:青山貞一 Nikon Digi Camera CoolPix S10


辺野古で開催された全国集会
 撮影:鷹取敦 Casio Digital Camera


辺野古で開催された全国集会
 撮影:青山貞一 Nikon Digi Camera CoolPix S10


 撮影:青山貞一 Nikon Digi Camera CoolPix S10


大浦湾にて。背後に見える半島が米軍キャンプシュワッブ


やんばるのヘリパッド建設阻止活動テントにて
 撮影:池田こみち Nikon Digi Camera CoolPix S10

●2009年5月 普天間代替施設の
           辺野古移設環境アセスメント検証


 その後、2009年5月30日、沖縄県宜野湾市にある普天間飛行場の代替施設を名護市辺野古(キャンプシュワブ沿岸域)に移設する事業に伴う環境アセスメント(環境影響評価)を専門的に検討、批判する集会が、2009年5月30日、沖縄県浦添市社会福祉センターであり、青山貞一が基調講演の依頼を受け「辺野古環境アセスの徹底検証」と題する講演を行い、行政訴訟を提案した。




熱心にメモをとりながら聞き入る150名に及ぶ参加者

 以下はそのシンポジウムでの講演概要。

●普天間代替施設の名護市辺野古への移転アセスの徹底検証!       2009年5月30日 浦添市社会福祉センター
青山貞一:辺野古アセスを徹底検証 @代替施設移設予定地の概要
青山貞一:辺野古アセスを徹底検証 A沖縄県浦添市でシンポ開催
青山貞一:辺野古アセスを徹底検証 B差し止め請求を問題提起
青山貞一:普天間の県外移設めざす、民主党新旧両代表が言明!
辺野古基地建設を止めるための違法確認・損害賠償請求訴訟
     
●普天間代替施設問題を検証する(2010年3月) 
  三鷹公会堂辺野古問題シンポジウム
青山貞一講演要旨 @前提としての外交・防衛論
青山貞一講演要旨 A公共事業としての防衛・基地利権
青山貞一講演要旨 B大メディアによる情報操作と世論誘導
青山貞一講演要旨 C政治家と利権 - 砂利
青山貞一講演要旨 D政治家と利権 - 土地
青山貞一講演要旨 E不透明な立地選定 - 民主党の”公約”?
青山貞一講演要旨 F不透明な立地選定 - 米国はグアムに決定!
青山貞一講演要旨 G鍵を握る環境と安全 -環境アセス
青山貞一講演要旨 H鍵を握る環境と安全 -オスプレイ 
青山貞一講演要旨 I鍵を握る環境と安全 -ジュゴン
青山貞一講演要旨 J鍵を握る環境と安全 -海洋生態系 
青山貞一講演要旨 K10億円かけた辺野古環境アセスの根幹的諸課題