A Field Trip on Environmental Mission, Strategy and Policy
in State, Cities and NPO/NGOs in California, March 2008

5日目:サクラメント旧市街
青山貞一 Teiichi Aoyama  池田こみち Komichi Ikeda
March 2008 転載禁
カリフォルニア環境紀行:5日目サクラメント旧市街 全体概要  初日;SanFrancisco
2日目:SanFrancisco(Greenaction) 2日目:Oakland City-Berkeley(GAIA) 2日目:SFO Down Town
3日目:SFO Golden Gate Park  3日目:City of SFO  3日目;Berkeley(Urban Ore, GCM)
4日目:San Pablo Bay  4日目: Sacramento(State EPA, State Assembly, State University)
 5日目:LakeTahoe South  5日目:LakeTahoe North  5日目 Sacramento Old Town
 6日目:Altamont Path(Wind Farm) & San Jose  6日目:SantaCruz & Half Moon Bay
 番外;Flower

◆2008年3月28日(木) 夕方

●サクラメント旧市街

 休憩後、サクラメントまで最後の力を振り絞りノンストップで戻る。

 疲れてはいる。しかし、ここでカリフォルニア州議会ツアーの帰りにドイツ夫妻から伺ったサクラメントの「旧市街」のことを思い出し、少しでも見ようということになった。というのもこの「旧市街」が西部開拓史の中心地だからである。

 「旧市街」は州際フリーウェー80号線とサクラメント川に挟まれた狭い一角にあった。ここに西部開拓史のなかでサクラメントができたころの町並みを残しているのだ。

 行ってみると、まるで映画のセットのような町である。

 ●訪問先:サクラメント旧市街(Sacramento Old Town)
  
目的:町並みの歴史視察
  *西部開拓史のひとこまでもあるサクラメント旧市街の町並みを視察

 それほど広いわけではないが、お店、銀行、ホテル、ミニレストラン、バーなどの店や建築物、鉄道、馬車などが再現されていて、近代的な行政都市サクラメントとくらべると、のどかでホッとする。なぜか飴屋さん(キャンディー屋さん)が多数ある。ここにはいくつかの博物館もある。

 下は旧市街の全体地図。このサクラメントはカリフォルニア開拓史にかかせない場所のようだ。すなわちサクラメント郊外に金鉱が発見され、それを目当てに東部、中部から人が集まった。それがカリフォルニア州のフロンティアの歴史にサクラメントはかかせない理由となっている。


旧市街を表す地図
撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10

 西部開拓史は、米国の東部諸州からいわゆるオレゴン・トレイルを通り西部の領土へ多くの移民がおこなわれた。これは1840年代からのことである。

 1849年のカリフォルニアのゴールドラッシュが起きた。これによってカリフォルニアはわずか数ヶ月という短期の間に急速な拡大を遂げ、1850年には他の州が経験したような準州という移行期を経ずいきなり州に昇格したという。その中心地がサクラメントというわけだ。

 下は往年のカリフォルニアのゴールドラッシュを伝える新聞記事である。


出典:Wikipedeia

ゴールドラッシュ

新しく金が発見された地へ、金脈を探し当てて一攫千金を狙う採掘者が殺到することである。特に、1848年ごろにアメリカ合衆国のカリフォルニアで起きたゴールドラッシュのことを指す。そもそもの発端は、1848年1月24日に農場主ジョン・サッターの使用人ジェームズ・マーシャルがアメリカン川で砂金を発見したことである。これと前後してカリフォルニアを始めとした西部領土がメキシコからアメリカに割譲されたので、文字通り新天地となったカリフォルニアには金鉱脈目当ての山師や開拓者が殺到することになった。特に1849年に急増したことから、彼らは"forty-niner"(49er)と呼ばれた。
結果、1852年にはカリフォルニアの人口は20万人まで急増し州に昇格、西部の開拓が急進展することになった。また歴史家によっては、1848年革命やその後の革命が、成り勝らなかった一因として「(カリフォルニアやそれ以外の地域の)ゴールドラッシュにより、金を求めてヨーロッパ中から人がいなくなったこと」が、あげられるほどである。当時の記録を見ると、農民、労働者、商人、乞食や牧師までもが、一攫千金を夢見て新大陸を目指したことが記されている。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

 そんなこともあり、この小さな旧市街を歩いていると、西部開拓史を彷彿させる。


サクラメント旧市街にて
Photo: Sacramento Old Town
撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10


サクラメント旧市街にて
Photo: Komichi in Sacramento Old Town
撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10

 左の建物はパシフィック鉄道ラクラメント駅舎。
鉄道は金鉱を中部、東部に運ぶ目的にも利用されたはずだ。サクラメントが終点となっていた。


サクラメント旧市街にて
Photo: Sacramento Old Town
撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10



サクラメント旧市街にて。駅舎
Photo: Sacramento Old Town
撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10


鉄道の引き込み線
Photo: Sacramento Old Town
撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10


 車さえなければ、西部劇にでてくる居酒屋そのものだ。このまちはフィルムコミッションでもよく使われるようだ。まさに西部劇のセットである。


サクラメント旧市街にて
Photo: Sacramento Old Town
撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10



サクラメント旧市街にて
Photo: Komichi in Sacramento Old Town
撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10

 なぜか旧市街にはキャンディー屋さんが多い。店の半分ぐらいがキャンディー屋さんであると言ってもよいくらいだ。店に入りおみやげにキャンディーを買う。キャンディーはここならではのものらしく、すごくおいしかった。

 私(青山)は、妻や子供のみやげに買ったはずのここのキャンディーを大部分を食べてしまった(笑い)。


サクラメント旧市街のキャンディー屋さんにて
Photo: Candy shop in Sacramento Old Town
撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10

 下は旧市街を走る馬車(観光馬車)。ここでは警察官も馬に乗っている。なんとものどかな風景である。欧州の旧市街でよく見かける風景だが、考えてみれば米国の西部劇には馬は欠かせない存在である。


旧市街には馬車が
撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10


旧市街には馬車が
撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10

 旧市街にはさまざまなポスターが所狭しと張られている。以下もその一つ。女性の権利を記念する日のポスター。開催日が2008年3月30日となっているから、おそらく毎年、きまった日を決め、公園(ウォーターフロント公園)でやっているのだろう。


旧市街にあった「女性の権利を記念する日」のポスター
撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10

 サクラメント川の対岸にあるピラミッドのようなビル・


撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10

 下はサクラメント川にかかる古い鉄橋。かなり時代物のようだが、この地にはよく似合う。


撮影:青山貞一、Nikon CoolPix S10

 この後、サクラメントで夕食をとろうとレストランを探すが、ダウンタウンは夕方ともなるとほとんどの店が閉まり、ひとけもほとんどなくなっていた。やはり役所の町だけあって、州政府のビルを見ると夕方の6時まえなのに、ほとんど明かりもない。おそらく役人たちは時間通りに帰宅しているのだろう。

 昨日、昼食をとった中華料理店に再度行くべく、駐車場を探すが路上駐車はいずれも午前8時から午後6時までとなっており、今まで有料で路上駐車していた車がどんどんいなくなっているではないか。まさにサクラメントのウィークデーの夕方以降は誰もいない町となっていたのである。

 仕方なく、有料の民間駐車場に車を泊め歩いて中華料理店があるところまで行くと、何とこの中華料理店もクローズドされていた。おそらくひとり数1000円出す高級料理店は夜に開いているのだろうが、私たちにはそんな余裕はないし、そもそも観光旅行できたわけでないので、いつものように一人1000円以下のリーズナブルな食事を探す。ダウンタウンでやっとあいていた店に入る。この店もすでに店員一人意外誰もいない。

 ここでスープ2種類ととうもろこしで野菜と肉を巻いたタコスのようなロール、それに飲み物を注文する。欧米ではスープを頼むとだいたいパンかクラッカーがついてくる。この店ではクラッカーがついてきた。スープが結構おいしい。たべていると店員がお金は要らないからスープをもういっぱいあげると言ってきたので、遠慮。なくいただく。何とか一息つき、ホテルに戻る。明日は日曜日で実質、旅の最終日だ。

 つづく

カリフォルニア環境紀行:全体概要  初日;SanFrancisco
2日目:SanFrancisco(Greenaction) 2日目:Oakland City-Berkeley(GAIA) 2日目:SFO Down Town
3日目:SFO Golden Gate Park  3日目:City of SFO  3日目;Berkeley(Urban Ore, GCM)
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 5日目:LakeTahoe South  5日目:LakeTahoe North  5日目:Sacramento Old Town
 6日目:Altamont Path(Wind Farm)  6日目:SantaCruz & Half Moon Bay
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