歴史短訪、新羅の首都慶州 24 Histric short visit to Gyeongju, Hometown of Silla 海印寺、伽藍の概要 青山貞一 Teiichi Aoyama 池田こみち Komichi Ikeda 掲載月日:2015年8月30日 独立系メディア E−wave Tokyo 無断転載禁 |
下は海印寺境内における伽藍の全体説明図に沿って伽藍の概要を紹介します。なお、★印が付いている伽藍は別途詳細を紹介します。出典は主に海印寺のパンフレットです。 海印寺境内の伽藍配置図 下側が入口 出典:海印寺パンフレットより ●海人伽藍−伽?山海印寺の境内 @一柱門(イルジュムン) 寺の入り口に立っている第一門で、寺の威容を一目で感じさせる一柱門は、すなわち、すべての衆生が成仏の世界に進む道の初めての関門を象徴する、初発心を現すものといいます。海印寺の一柱門は紅霞門(ホンハムン)ともいうが、その素朴な美しさと周囲の景色との調和が優れているので、一柱門の中でも最も有名なものであります。 撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2015-6-24 A鳳凰門(ボンファンムン)/文化財資料第154号 「海印叢林」という懸板がかかった門であるが、天王門ともいいます。両門には仏様を護衛する金剛杵(クムガンジョ)を持っている金剛力士が、中には四天王の幀画(1932年地松坡(ジソンパ)を奉っている。金剛力士と四天王は四王天に留まりながら天上に入ってくる不道徳なものを滅ぼし、仏法を擁護しようとする誓願をたてたので入口に奉安して守門役として道場守護役を務め、寺刹を清浄度量で守っています。 海印寺の二つ目の門です。海印叢林とあります。 撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2015-6-24 C局司壇(クックサダン) 道場の入口に位置し、山を管理する山の神と伽藍を守護する局司大神(クッサデシン)を奉っている壇で、普通の寺刹の山神閣に該当する殿閣であります。海印寺には伽那の創建主でありながら伽?山の守護神になった正見母主(ジョンギョンモジュ)を奉っています。 D解脱門(ヘタルムン)(不二門) ここからはすべての衆生的な束縛から抜け出して解脱の世界へと入る、仏様の世界であることを象徴します。「不二」は二つではなく、境地という意味で、貴方と私、出会いと別れ、開始と終わり、生と死、仏様と衆生は二つではない。すなわち、その根源は皆が一つという仏教の基本真理を現す門であります。 海東園宗大伽藍とある3つ目の門 撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2015-6-24 G普敬堂(ボギョンダン) 釈迦牟尼様が奉安されており、修練会や大きな仏事があったら集会場として使う会館の一つといえます。 撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2015-6-24 H梵鐘閣 四物は1日3回の礼仏のための仏具で、法鼓、梵鐘、木魚、雲板の順で打ちます。法鼓は畜生界の衆生、梵鐘は地獄衆生、木魚は水の中の衆生、雲板は空中に漂うすべての衆生を、障壁を突き抜けて平等に広がる音で済度しようとするものです。 撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2015-6-24 M庭中三層石塔/慶南有形文化財第254号 塔は、仏様の舎利、教典、仏像などを奉って礼敬をする場所で、寺院の最も中心になるところに建てられ、塔を回りながら礼拝儀式を行います。海印寺の庭中三層石塔は仏像を奉っている塔で、9世紀の統一新羅石塔の典型であります。 撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2015-6-24 撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400 2015-6-24 石灯/慶南有形文化財第255号 石灯は、仏様の光明を象徴します。海印寺の石灯は、優雅な彫刻主峰と全体的な様式から見て毘盧塔と同時に造成されたもので、八角の火舍石の四面には窓があり、残りの四面には四天王像が彫刻されています。 撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2015-6-24 N九光楼 九光楼 撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400 2015-6-24 九光楼 撮影:池田こみち Nikon Coolpix S6400 2015-6-24 Q応真殿(ウンジンジョン) 羅漢殿ともいい、十六羅漢を奉安しています。 R冥府殿(ミョンブジョン) 地蔵殿ともいい、地獄にいるすべての衆生を済度する前には成仏させようという、大きい誓願をたてた地獄菩薩様を木造で造成し、主仏として奉っており、その左右に道明(ドミョン)菩薩と十王像(ジワンサン)を奉安しました。 S大寂光殿(デジョックァンジョン)/慶南有形文化財第256号 海印寺は華厳経を中心思想として創建したので、華厳経の主仏である毘盧遮那仏様(大寂光殿)を奉っています。毘盧遮那(Vairocana)は、永遠の法、すなわち真理を象徴しています。右側から木造文殊菩薩、毘盧遮那仏様、木造普賢菩薩が三尊仏を成しています。現在の建物は、802年に建てた建物の跡地に、1818年創建主のスンウンイ・ジョン僧侶が再建したものです。 撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2015-6-24 (21)大毘盧殿(デビロジョン) 大毘盧殿には、新羅の真聖女王が大角干であるウィ・ホンを追慕して883年に作った、国内最古の木造同型双仏毘盧遮那仏を奉っています。大毘盧殿は2007年落成し、大毘盧殿に燃灯をかけて愛に対しての願いを祈れば、千年間の愛をかなえると伝えられます。 大毘盧殿(デビロジョン) 撮影:青山貞一 Nikon Coolpix S8 2015-6-24 (22)独聖閣(トクソンガック) 独聖は、師匠無しで一人で悟った聖者で(那畔尊者)をいい、末世の衆生の福徳のために出現するといって、特別に福を希求する信徒の敬拝大正となっています。主に、七星閣・山神閣・独聖閣をあわせて三聖閣といいます。 出典:海印寺パンフレットより (23)学士臺モミ/慶南記念物第215号 学士台は新羅末期の文章家であり、学者であった孤雲崔致遠(857〜?)が、晩年に伽?山に隠居し、詩書に没頭したところです。当時、逆さまにしておいたモミのツエが千年古木として生きています。 出典:海印寺パンフレットより ◆海印寺(ヘインサ)の文化財 出典:海印寺パンフレット ・魔崖仏(マエブル) 伽?山中峯魔崖仏立像/宝物第222号、 海印寺石造如来立像/宝物第264号 碑石の通りとソンチョル僧侶の舎利塔(碑森) 入口の一柱門の前の碑石の通りには海印寺の寺跡碑、吉祥塔(宝物第1242号)、元景王師碑(宝物第128号)をはじめとする20余基の功徳碑と、ザウン・ソンチョル・ヘアム、イルタ僧侶の浮屠殿があり、特にソンチョル僧侶の舎利を奉っている舎利塔は造景を除いた面石が百八煩悩の108坪で、一番上段の球は、完全な悟りと本当の真理を象徴します。 つづく |