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イスタンブル10・文化

(Istanbul、トルコ)


青山貞一 Teiichi Aoyama  池田こみち Komichi Ikeda 共編
掲載月日:2015年1月23日 更新:2019年4月~6月、 公開予定日 2020年7月31日
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 次はトルコのイスタンブル10の文化です。

◆イスタンブル10・文化

文化

 イスタンブルは歴史的に文化的な中心として知られていますが、トルコ共和国の中心がアンカラに移ると文化的なシーンは停滞しました。

 新しい政府はトルコ人に音楽の伝統とくにヨーロッパ由来の音楽に適用させようと新しい計画を確立しましたが、音楽の機関や海外の古典音楽の芸術家は主に新しい首都に集中しました。

 多くのトルコの文化的なシーンはイスタンブルにルーツを持っていましたが、文化的な重要性が単にその過去の栄光に基づくだけでない都市として再びグローバルに現れることは1980年代や1990年代までありませんでした。

美術館・博物館


The facade of a masonry building, with four Greek adorning its entrance, under a clear blue sky
イスタンブール考古学博物館は1891年にオスマン・ハムディ・ベイにより創設されたトルコ最古の近代博物館[214]。
Ficatus - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, リンクによる
Source:Wikimedia Commons

 19世紀末までにはイスタンブルは都市自体、この地域の芸術の中心としてトルコやヨーロッパ、中東などから街に芸術家を集めていました。

 アンカラをトルコの文化の中心として作る努力にも関わらず、1970年代までイスタンブルはトルコの主要な芸術関連の機関が置かれていました。さらに、1980年代には大学やアートジャーナルが新たにイスタンブルに創設され、以前はアンカラを拠点としていた芸術家が移って来ています。

 ベイオールは街の芸術の中心として一変し、若い芸術家や以前は海外に暮らしていた年長のトルコの芸術家が基盤をこの場所に見付けています。

 イスタンブル現代美術館、ペラ美術館、サキプ・サバンジュ美術館、サントラル・イスタンブルなどモダンな美術館は2000年代に開館し、展示スペースやオークションハウスは都市の国際的な雰囲気への寄与を引き立てるものになっています。

  しかし、これらの美術館は未だに歴史的な半島にあるトルコの近代的な博物館の先駆けとなったイスタンブール考古学博物館やトルコ・イスラーム美術博物館ほどの人気は得ていません。

映画

 トルコでの最初の映画上映は少なくとも1896年のユルドゥズ宮殿で、パリで技術が公開された丁度1年後でした。映画館はベイオールで急速に現れ始め、今ではイスティクラル通りの名で知られる通り沿い映画館は集中していました。トルコの映画産業は1950年代まで発展はありませんでしたが、イスタンブルは初期のトルコの映画の中心でした。

 それ以来、イスタンブルはトルコで最も人気がある映画やドラマ、コメディーの場所です。トルコの映画産業は世紀の後半に強化されますが、それは『ウザク』Uzak(2002年)、『私の父と私の息子』Babam ve Oğlum(2005年)まで無く、2つの映画はイスタンブルで撮影されトルコ映画は国際的なかなりの成功を見始めました。

 イスタンブーとその絵のような美しいスカイラインは多くの海外映画の舞台となり、『トプカピ』(1964年)や『007 ワールド・イズ・ノット・イナフ』(1999年)、『ザ・インターネット2』(2006年)、『ミッション・イスタンブル』(2008年)などがあります。

イベント

 文化的な再現と同時にイスタンブルでは文化的な催しが創設され、1973年頃からトルコや世界中から様々な芸術が披露し始められました。フラグシップとなるイスタンブル国際映画祭やイスタンブル国際ジャズフェスティバルは1980年代初期から行われています。

 現在では専ら音楽やダンスだけを中心とした、以前のイスタンブルフェスティバルは1994年以来、イスタンブル国際音楽祭として知られています。

 元のイスタンブルフェスティバルから発展した祭典で最も顕著な催しにはイスタンブル・ビエンナーレがあり、1987年以来2年ごとに開催されています。初期の姿はトルコの視覚芸術を披露する目的でしたが、国際的なアーティストに開放されて以来、ヴェネツィア・ビエンナーレやサンパウロ・ビエンナーレと並び権威あるビエンナーレとして評価が上がって来ています。

レジャー・エンターテイメント


Goods overflow out of storefronts, leaving a narrow passageway where shoppers move about.
グランドバザールは世界最大規模の屋内市場の一つ。
Dmgultekin - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, リンクによる
Source:Wikimedia Commons

 イスタンブルには歴史的なものから現代のものまで多くの商業施設があります。カパル・チャルシュKapalıçarşı(グランドバザール)は1461年以来市場が開かれており、世界最古で最大の屋内市場です。

 ムハマトパシャ・チャルシュは青空市でカパル・チャルシュからエジプシャン・バザールにかけ広がっています。エジプシャンバザールは1660年以来、イスタンブルのメジャーな香辛料の市として開かれています。ガレリア・アタキョイはトルコのモダンなショッピングモールの先駆けとして1987年に開業しました。

 それ以来、モールは歴史的な半島の外のメジャーなショッピングセンターになっています。アクメルケズは1995年と1996年に「欧州最高」、「世界最高」のショッピングモールのタイトルをショッピングセンター国際評議会より与えられています。

 イスタンブール・ジョヴァヒルは2005年に開業しそれ以来、欧州最大のショッピングモールです。カニヨンショッピングモールは2006年に建てられた商業建築カテゴリーで都市景観建築評価賞を獲得しています。

 ニシャンタシュのアブディイペクチ通りとアナトリア側のバグダード通りは高級ショッピング地区へ発展しています。


大晦日のニシャンタシュのデコレーション
Ail Subway - 投稿者自身による作品, CC 表示 3.0, リンクによる
Source:Wikimedia Commons

 典型的なケバブのようなトルコ料理と並んでイスタンブルは、歴史的なシーフードレストランでも有名です。市内の多くの最も評判な店や高級な店はボスポラス海峡の海岸にあり、マルマラ海に沿ったクムカプ地区には歩行者ゾーンがあり周辺には約50のレストランがあります。

 イスタンブル中心部から15km離れたプリンスィズ諸島もシーフードで有名です。ここは自動車のない静かで穏やかな雰囲気の歴史的な夏の別荘地であり、イスタンブルっ子や外国人観光客に人気の観光地です。

 外国の料理を特徴としたレストランは主にベイオール地区に集中しています。イスティクラル通りに沿った、チチェキ・パサジュはワインハウス(メイハネとしても知られています。)やパブ、レストランが入っています。

 イスティクラル通り周辺の他のいくつかの地区ではベイオールのナイトライフに応えるため最近では改装され、以前の商店街は現在ではパブやカフェ、生演奏が行われるレストランが林立しています。他のイスタンブルのナイトライフの中心的な場所にはニシャンタシュやオルタキョイ、ベベック、カドゥキョイなどがあります。


イスタンブル11へつづく