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●2月16日(火) 終日:ヴィリニュス
聖アンナ教会を視察した後、教会内部の彫刻のすばらしさで東欧随一とされる聖ペテロ・パウロ教会に向かう。
この教会は、ヴィリニュス旧市街で最も東のはずれのアンタカルニス地区にある教会で、聖アンナ教会からは、マイロニオ通りを一旦ネリス川に戻り、ネリス川に沿い都合2.5kmほど東側に向かって行ったところにある。
ヴィリニュス旧市街の面積は、東欧随一というでなく欧州一の広さをもっていると言われるだけあり非常に広い。しかもヴィリニュスを代表するバロック建築でもある。
仮に聖アンナ教会から聖ペテロ・パウロ教会に、積雪で足を取られるこの時期、徒歩で行くとなると、それだけで1時間弱かかることになる。
車を飛ばし聖ペテロ・パウロ教会に向かうが、到着したもののここでも車の置き場所に困るが、何とか駐車場を確保。
下の写真は雪に埋もれた聖ペテロ・パウロ教会(Sv. Petro ir Povilo Baznycia)である。
ビルニュス旧市街郊外にある聖ペテロ・パウロ教会
内部の彫刻は欧州ピカイチ
撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 16 Feb. 2010
この聖ペテロ・パウロ教会リトアニアバロックの真珠とも言われ、最も傑出した建築様式の教会である。
聖ペテロ・パウロ教会は、1668〜1674年に建築されている。
内装には、さらにその後、30年の歳月を要したとされている。
教会の設立者であるGrand Hetman M.K.Pacas は彼自身がラテン語で教会建物前面の部分に次のように記している。すなわち 「平和の女王、平和のなかで我々を力づける」(Regina Pacis funda nos in pace) Pacas一族の鎧が教会入り口の上部に設置されている。
教会内部の内装は、イタリアのP.PertiとG.M.Galliによって装飾され、建築、彫刻及び芸術が調和した融合の美を作り出している。
世界を劇場に見立てるという考え方のもと、およそ2000の人物像が配置されている。祭壇の後ろには有名な画家P.Smugleviciusによる聖ペテロと聖パウロの絵が掲げられている。
撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 16 Feb. 2010
聖ペテロ・パウロ教会の玄関に立つ池田さん。
聖ペテロ・パウロ教会の入り口にて
撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 16 Feb. 2010
以下の写真は、聖ペテロ・パウロ教会内部の壁面、天井ドームなどに施された彫刻群である。入った途端にこのような秀逸、精緻な彫刻に接し、驚嘆させられる!
聖ペテロ・パウロ教会内部の漆喰彫刻群
撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 16 Feb. 2010
聖ペテロ・パウロ教会内部には実に2000を超す漆喰彫刻があるという。その内容は、ペテロ、パウロの聖人、天使、植物などなど。さらに想像上の物まである。
聖ペテロ・パウロ教会内部の漆喰彫刻群
撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 16 Feb. 2010
これらの漆喰彫刻は、イタリアから招かれた彫刻職人や地元リトアニアの数100人に及ぶ彫刻職人によってつくられたという。それにしてもすばらしい彫刻で息をのむばかりだ。
聖ペテロ・パウロ教会内部の漆喰彫刻群
撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 16 Feb. 2010
教会建築や漆喰彫刻のための資金は、当時のバツァス将軍であり、入り口の右壁に「ここに罪人眠る」と書かれた墓石が見える。
聖ペテロ・パウロ教会内部の漆喰彫刻群
撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 16 Feb. 2010
漆喰彫刻のテーマは、聖書や神話がもとになっている。また地元リトアニアの戦史からとられたものもある。さらに漆喰彫刻をよく見ると女性をモチーフとしたものが多い(たとえば下の写真)。しかも、女性の表情は教会に差し込んでくる光によって変化して見えるように工夫されているというから、すごい!
聖ペテロ・パウロ教会内部の漆喰彫刻群
撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 16 Feb. 2010
聖ペテロ・パウロ教会内部の漆喰彫刻群
撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 16 Feb. 2010
聖ペテロ・パウロ教会内部の漆喰彫刻群
撮影:青山貞一 Nikon CoolPix S8 16 Feb. 2010
つづく
【参考資料】
・地球の歩き方、「バルト3国、エストニア・ラトヴィア・リトアニア」、ダイヤモンド社
・Wikipedeia English Edition